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図1◎グリップ
図1◎グリップ
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 米GM社は2007年3月7日、研究開発センターで形状記憶合金や樹脂をモータの代わりに使った応用例を公開した。温度や力、熱、電圧などによって形状や強度、剛性などが変化する材料を研究しており、その一例としてグリップ、グリルルーバー、エアダムを紹介した。

 グリップは乗降時に体を支えるもので、折りたたむためにばねや粘性流体を用いていることが多い。開発品は、電圧を加えると形状が変化する形状記憶合金を使い、モータを使わずに回転機構を実現した。通常はグリップが折り畳まれているが、乗降時にボタンを押すか、ドアを開閉することにより電圧を加え、握りやすいようにグリップを開かせることができる。

 グリルルーバーにも形状記憶合金を用いる。暖機時にルーバーを閉めておくと、暖機時間の促進につながるほか、走行時に閉じればエンジンルームへの空気流量が減るので空気抵抗を減らすことができる。こちらもグリップと同様に形状記憶合金の変形を利用してルーバーを回転させる。

 エアダムは高速走行時に車両の下面や車輪の周囲に発生する空気の乱れを整えて、燃費を改善するのに効果を発揮する。ただし、低速走行時には、下側に突き出たフラップが路面の段差や雪などにぶつかりやすく損傷しやすい。そこで、回転機構に形状記憶合金を用い、走行速度などに応じてフラップを上げる機構を組み込んだ。

 同社はこのほかにも外観や色を変える、衝撃が加わった際の復元機能を持たせるといった使い方があるとした。

図2◎グリルルーバー
図2◎グリルルーバー
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図3◎エアダム
図3◎エアダム
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