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 キヤノンは2007年3月7日,1986年以降に製造した複写機など複数の機器で,発煙・発火に至る不具合があることを明らかにした。

 今回不具合が判明したのは,1994年から2001年にかけてキヤノンが製造した2機種の複写機,および同社が1986年から1993年にかけて製造した小型複写機と電子黒板である。

 このうち複写機で発煙・発火が起こる原因は,ハンダ割れによる接触不良である。基板上の特定部品を支えるハンダの接着状態が不良だった場合,これに経年劣化や振動・衝撃が重なることで,まれにハンダが割れ,発煙・発火に至るという。対象台数は約6万8000台で,キヤノンが点検と発生防止措置を無償で行う。

 この2機種の複写機は,特定箇所で結露が生じた場合に発煙・発火に至ることが2000年に判明し,同社が点検や発生防止措置を行っていた。

 一方,小型複写機および電子黒板の発煙・発火の原因は,基板の特定箇所でトラッキング現象*1が発生したためである。基板上の電子部品の経年変化などのため,回路以外の経路で微弱電流が流れ,その部分を炭化させたという。

 *1 トラッキング現象とは,本来で絶縁されている箇所に微弱電流が流れ,炭化導電路と呼ばれる絶縁不良部が発生する現象のこと。トラッキング現象の中でも有名なのが,コンセントに挿したままのプラグの絶縁が破れて発火するケースである。プラグに埃がたまって微弱電流が流れ,電極の間に炭化導電路が形成される。ここに大電流が流れれ発火に至る。

 これらの機種は,キヤノンのほかにリコー,ソニーがOEM販売していた。対象台数はキヤノンが約23万2000台,リコーが約1万3000台,ソニーが約2000台である。この3社が点検と発生防止措置を無償で行う。

キヤノンは2006年9月,2007年1月にも,今回とは異なる機種の複写機について発火・発煙の恐れがあることを明らかにしている(Tech-On!関連記事12)。