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 セイコーエプソンは,2006年度通期(2006年4月~2007年3月)に液晶パネル事業の減損処理に伴う特別損失406億円を計上することを明らかにした(発表資料Tech-On!関連記事)。このため,売上高と営業利益が前回予想を上回る見通しにもかかわらず,純損益で180億円の赤字に陥る見込みとなった。

 業績予想の修正と同時にエプソンは,中・小型液晶パネル事業の構造改革案を打ち出した。同社はカラーSTNや「MD-TFD」,アモルファスSi TFT(a-TFT),低温多結晶Si(ポリシリコン)の4技術に経営資源を分散させてきたことが業績不振を招いたとし,今後はいわゆる「選択と集中」を進めるという。

 まず,生産数量が少なくコスト削減が難しいMD-TFDからは撤退する。カラーSTNについても事業運営を海外に移管してコスト削減に努める。a-TFT,ポリシリコンについては逆に,経営資源を集中させていく考えだ。

 具体的には,MD-TFDの事業終結に向けて,長野県安曇野市の前工程生産ラインを2007年度中に閉鎖するとともに,海外の後工程拠点も順次,整理・統合していく。同部門からa-TFTやポリシリコンへの人員の配置転換も進める予定。さらに,液晶パネル事業を手掛ける子会社のエプソンイメージングデバイスの財務体質を強化すべく,550億円を増資する。

 こうした改革により,中・小型液晶パネル事業の収益改善を図る。ただし,黒字化できるのは2008年度以降の見込みだ。