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 カナダのD-Wave Systems,Inc.は,今後の量子コンピュータの開発ロードマップを明らかにした。同社は,米国シリコンバレーのコンピュータの開発史を紹介した博物館「Computer History Museum」において,2007年2月13日に「商用利用が可能な16個の量子ビット(qubit)を用いた量子コンピュータ一を開発した」と発表したベンチャー企業(Tech-On!の関連記事2007年3月12月号の日経エレクトロニクスの記事)。今回の開発ロードマップは,同博物館でD-Wave社が一部関係者に講演した内容を公開したものである。

 ロードマップによれば,今後システムの量子ビットの数を増やしていき,2007年末に32個,2008年第2四半期に512個,2008年第3四半期に1024個に増やす。加えて,2008年第1四半期には量子コンピュータをオンラインで利用可能にするサービスを開始し,同年第2四半期には企業向けの量子コンピュータ・システムを開発するという。

ムーアの法則に対抗

 「従来の量子コンピュータは量子ビットの数を容易に増やせないという課題があったが,我々のAdiabatic Quantum Computingという方式では量子ビットの数に制限はない」(D-Wave社CEOのHerb Martin氏)。同社のCTOであるGeordie Rose氏は,半導体の集積度は18カ月で2倍になるというムーアの法則に触れて「我々も一定間隔で量子ビットの数を2倍にしていく」と宣言した。