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図1◎プロトンポリマー電池  右上の電池は、鉛蓄電池の代替をねらったもの。その下の薄型電池は、RFモジュールのバックアップ電源
図1◎プロトンポリマー電池  右上の電池は、鉛蓄電池の代替をねらったもの。その下の薄型電池は、RFモジュールのバックアップ電源
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 NECは、2次電池と電気2重層コンデンサの両方の長所を兼ね備えた新型電池「プロトンポリマー電池」を開発したと発表した(図1)(ニュースリリース)。エネルギ密度は体積、重量ともに鉛蓄電池並みで、電気2重層コンデンサに比べると約2ケタ高い。出力密度(大電流放電特性)は「電気2重層コンデンサのトップ・データには劣るが、一般的な製品並み」(NEC エネルギー・デバイス事業部)で、鉛蓄電池の約20倍である(図2)。さらに金属元素やハロゲン系元素を含まないため環境に優しいというメリットもあるという。用途としては、BluetoothなどのRFモジュール用バックアップ電源や、鉛蓄電池の代替などがある。将来的には、電気自動車のエネルギ回生などへの適用も可能という。2000年10月をメドにサンプル出荷を開始する予定という。

 開発した電池は、正極と負極に導電性ポリマ材料を使う。この材料のなかにはN(窒素)原子が含まれている。このN原子が、水素イオン(プロトン)を吸着する性質を有していることを利用し、水素イオンを正極と負極の間でやりとりすることで、エネルギの充放電を行なう。いわばLiイオン2次電池のLiイオンを水素イオンに置き換えたような電池と言える。

 充放電サイクル回数は数万回。重量エネルギ密度は10Wh/kg~20Wh/kg。出力パワー密度は1000W/kg、入力パワー密度は1000W/kgである。充電時に電気回路を使った制御は不要である。

 技術詳細については、2000年4月4日~6日に名古屋大学東山キャンパスで開催される「電気化学第67回大会」で発表する。発表日は4月4日。

図2◎新型電池の位置付け  電気2重層コンデンサと2次電池の中間的な性能を有する。
図2◎新型電池の位置付け  電気2重層コンデンサと2次電池の中間的な性能を有する。
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