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図1 取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏は,硬い表情ながらも,しっかりとした口調で今後の方針を披露した
図1 取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏は,硬い表情ながらも,しっかりとした口調で今後の方針を披露した
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 沖電気工業は経営説明会を開き,業績のV字回復に向けて事業や人員の整理を進めることを明らかにした。過去2年間のうち,一度でも売上高営業利益率が3%以下になった事業については,他の事業との統廃合や分社化,売却など,事業の収束を検討するという。

 事業の整理に伴って1200人を異動させ,500人を削減する(2006年3月時点での総従業員数は約5500人)。具体的には,収束する事業から今後力を注ぐ事業へ700人を社内で異動させる。NGN(next generation network)に向けた通信インフラ事業やATM(現金自動預け払い機)などの金融ビジネス事業が受け入れ先となりそうだ。この700人に加えて,グループ企業へ500人を出向または転籍させる。一方,500人の削減は,同社の転職支援制度「Safety Placement」を利用して行う予定だ。

 半導体分野では,2007年度(2007年4月~2008年3月)に500人規模の人員異動または削減を予定している。縮小の主な対象はシステムLSIやASICの事業である。こうした半導体単独の事業から軸足を移すのが,同社の実装技術やパッケージング技術を生かした「機能モジュール事業」である。同社が強みとするMCP(multi-chip package)やSiP(system in a package)といった3次元実装技術,ウエハーレベルCSP(chip scale package)技術などによって,モジュールを小型化・省電力化し,付加価値を高めて売り込んでいく。
 大型TFT液晶パネル用のドライバICについても強化する。収益力を高めて黒字化を目指すが,分社化する可能性もあるとした。

 同社の2006年度の営業利益は60億円の赤字となる見込み。2006年度第2四半期の段階では150億円の黒字を見込んでいたが,第3四半期決算の段階で赤字に修正した。

 2007年度は事業の削減や統合,人員整理,固定費の圧縮などの取り組みにより,営業利益を80億円以上の黒字にしてV字回復を目指すとしている。同社の取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏は説明会で「結果を出すことで,信頼を取り戻したい」と話した。

図2 沖電気工業が示した,2007年度の黒字化に向けた対策
図2 沖電気工業が示した,2007年度の黒字化に向けた対策
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図3 新規分野については,新たにカンパニーを設立して注力していく
図3 新規分野については,新たにカンパニーを設立して注力していく
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