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 米IOTA(「アイオータ」と読む) Technology Inc.(ホームページ)は,LSIの消費電力解析ツール「RealPower」を発売した。LSIの消費電力解析だけでなく,エレクトロ・マイグレーションや電源線のIRドロップ(抵抗による電圧降下)のチェック機能を備えている。今回のツールは,論理合成前の初期段階からレイアウト設計後まで各設計工程で使える。各工程で入手可能なデータをもとに,それに応じた精度で解析できるという。中心になるのは,ゲート・レベルのネットリストが確定した段階における解析である。

 ゲート・レベルの解析は,論理シミュレータと組み合わせて行なう。すなわち,論理シミュレータから得た,チップ内のマクロセルのトグル情報(回路の論理値が反転するタイミングと回数の情報)と,各マクロセルの消費電力ライブラリ・データ(米Synopsys,Inc.の「.lib」形式のライブラリ)から,チップの消費電力を算出する。「消費電力解析ツールは市場にいくつもあるが,スタチックな解析がほとんど。論理シミュレータと連携することで,既存ツールに比べて,実動作に近い状態の消費電力を解析できる」(国内総代理店のサイバーテック:同社ホームページ)。消費電力を解析したときの回路シミュレータ「Spice」との差は,10~15%以内という。

 また,配置情報(フロアプランなど)と製造技術に固有の各種パラメータなどを今回のツールに入力することで,エレクトロ・マイグレーションや電源線のIRドロップのチェックができる(結果画面)。エレクトロ・マイグレーションのチェックは,信号線や電源線の電流密度を見積もり,それがあらかじめ設定した値を超えているかどうかで判定する。価格は3万米ドル。