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 米Cadence Design Systems, Inc.は,IPコアの知的財産権を保護するためのツールとして「Affirma model packager」を供給する(リリース文1)。このツールなどを使うことによって,IPコアの開発者は,IPコアの詳細を明かすことなく,市場に出回っている多くの論理シミュレータで使えるモデルとして,IPコアを配布することが可能になるという。

 処理フローは以下の通り。対象となるのはVHDLやVerilog-HDLで記述されたIPコアである。まず,Cadence社の論理シミュレータ「Affirma NC simulator」のコンパイラを使い,HDLのソース・コードを同シミュレータに対応したオブジェクト・コード(Cadence社のINCA形式)に変換する。

 このオブジェクト・コードを今回のAffirma model packagerに入力すると,OMI (Open Model Interface)形式のモデルに変換される。OMIはモデルとシミュレータ間のインタフェースで,IEEE1499として標準化されている。今回のツールが出力したモデルは,OMI準拠の論理シミュレータで使うことができる。このときIPコアはHDLのソース・コードではなくオブジェクト・コードになっているので,IPコアの詳細は隠蔽される。

PLIからもアクセス可能に

 ただし,OMI準拠にした論理シミュレータは,Affirma NC simulatorを除くと,ほとんど市場には出回っていない。そこで,Cadence社は,OMI形式モデルをPLI (Programming Language Interface)経由でアクセスするためのアダプタを無償で供給する(リリース文2)。 PLIはVerilog-HDLシミュレータ用のAPIで,IEEE1364として標準化されている。PLIはほとんどのVerilog-HDLシミュレータが装備している。今回のツールとこのアダプタを使うことによって,Cadence社以外のVerilog-HDLシミュレータでオブジェクト・コード形式のIPコアをアクセスできるようになる。

 Affirma model packagerは,Affirma NC simulatorのユーザには無償で配布される。ただし,このツールで作ったIPコアのモデルを他社の論理シミュレータで使うためには,別途ライセンス契約が必要になる(米国では1万米ドル)。OMI-PLIのアダプタは,Cadence社の「Connections open licensing program」のメンバ企業に無償で提供される。