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会見に臨むアイピーモバイル 代表取締役 執行役員社長の杉村五男氏
会見に臨むアイピーモバイル 代表取締役 執行役員社長の杉村五男氏
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アイピーモバイル 経営・管理部門担当 執行役員の竹内一斉氏(左)
アイピーモバイル 経営・管理部門担当 執行役員の竹内一斉氏(左)
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 2GHz帯の電波を使って携帯電話事業への参入を目指しているアイピーモバイルは2007年4月10日,都内で記者会見を開き,「資金調達難から参入を断念」とされた報道を否定し,今後も事業化に向けた取り組みを継続すると説明した。同時に,森トラストが同社の筆頭株主であったマルチメディア総合研究所の全保有株を取得することに9日付で合意したことと,森トラストが同社の筆頭株主になると明らかにした。

 この結果,2007年春と予告していたサービスの開始は再び延期されることになる。同社は2006年7月28日に,当初2006年10月に予定していたサービス開始を今春に延期した経緯がある。会見した同社代表取締役 執行役員社長の杉村五男氏は,「新たなサービス開始時期など,今後の事業計画については森トラストらと調整中。近々に改めて発表する」という説明を繰り返したが,今後の具体的な計画は一切,明らかにしなかった。

 例外は採用する通信方式で「TD-CDMA(time-division CDMA)方式でサービスする方針は変わらない」(杉村氏)とした。また総務省による無線基地局開設計画の認定が,2年以内のサービス開始を義務づけていることから,「サービス開始のタイムリミットは2007年10月末と理解している」との考えを示した

TD-CDMA方式の採用を継続

 世界的に採用する事業者が少ないTD-CDMA方式の採用が障壁になっているのではないかという記者からの質問に対しては,「それはない」(杉村氏)と否定した。また,同社にTD-CDMA機器を供給している米IPWireless Inc.の米NextWave Wireless Inc.による買収が9日付で決まったこと(Tech-On!関連記事)に関しても,「今回の決定や今後のサービス参入に影響しない」(杉村氏)とした。

 杉村氏はTD-CDMA採用の理由の一つとして「すでに都内に先行して敷設した設備が利用できる」と説明した。しかし会見の中で記者の質問に答え,都内に500局敷設する予定だった基地局のうち,場所の手当が終わっているのが200局分,稼働できる基地局はわずかに7局であると明らかにした。

 関東近辺でサービス開始するためだけでも今後,「少なくとも600億円,全国展開するなら1000億円を超える資金が必要」(会見に同席した同社経営・管理部門担当 執行役員の竹内一斉氏)とする。それだけの資金を森トラストが負担するのか,という質問に対しては,「森トラストの考えは代弁できないが,その方向で同意していただいた,と理解している」(竹内氏)とした。

 会見で杉村氏は,森トラストとの協議が始まったのは3月中旬とし,金融機関とは関係ない別の「ある人」の紹介で森トラストと協議を始めたと経緯を説明した。なおマルチメディア総合研究所以外の株主に関しては「従来のまま」(杉村氏)であるという。

(動画の公開は終了しました。)
動画会見の様子(約1分7秒)