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会見に出席したPicsel社首脳陣。中央が英本社のCEOで共同創業者のImran Khand氏,左がChief Scentistで共同創業者のMajid Anwar博士,右は日本法人社長のAli Adnan氏
会見に出席したPicsel社首脳陣。中央が英本社のCEOで共同創業者のImran Khand氏,左がChief Scentistで共同創業者のMajid Anwar博士,右は日本法人社長のAli Adnan氏
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スムーズで高速なズーム機能はWWWページの閲覧に“奥行き”をもたらす
スムーズで高速なズーム機能はWWWページの閲覧に“奥行き”をもたらす
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十字キーと決定ボタンだけで素早くURLを入力できるように工夫した独自のソフトウエア・キーボード
十字キーと決定ボタンだけで素早くURLを入力できるように工夫した独自のソフトウエア・キーボード
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パソコン用WWWブラウザと近い使い勝手を提供するツールバー
パソコン用WWWブラウザと近い使い勝手を提供するツールバー
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Anwar博士が紹介した開発途上の履歴表示のユーザー・インタフェースの例。いずれもサムネイル画像で閲覧履歴を表示する。右は紙芝居のように履歴画像が切り替わる,中央は時間経過を奥行きで表示する,三つ目は「Ball UI」と呼ばれるデザイン。「一定時間に閲覧したページ数や1ページに費やした時間がボールの大きさや数で分かる」(Anwar博士)という
Anwar博士が紹介した開発途上の履歴表示のユーザー・インタフェースの例。いずれもサムネイル画像で閲覧履歴を表示する。右は紙芝居のように履歴画像が切り替わる,中央は時間経過を奥行きで表示する,三つ目は「Ball UI」と呼ばれるデザイン。「一定時間に閲覧したページ数や1ページに費やした時間がボールの大きさや数で分かる」(Anwar博士)という
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動画を「メリーゴーランドのように回して選択する」(Anwar博士)ユーザー・インタフェース
動画を「メリーゴーランドのように回して選択する」(Anwar博士)ユーザー・インタフェース
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 英Picsel Technologies Ltdの日本法人ピクセル・テクノロジーズは2007年4月25日,都内で会見を開き,同社の携帯電話機向けWWWブラウザ「PicselBrowser」の機能説明を行った。同ブラウザはいわゆるフルブラウザと呼ばれるソフトウエアで,NTTドコモが23日に発表した携帯電話機の新機種「N904i」(NEC製)に,NTTドコモが従来から採用しているACCESSの「NetFront」に追加する形で搭載された(Tech-On!関連記事)。

 Picsel社の製品は国内の携帯電話機でもMicrosoft WordやPDFといったファイルを閲覧する「ドキュメント・ビューワー」として広く採用されているが,フルブラウザの採用は国内では今回が初めて。英Picsel社CEOで共同創業者のImran Khand氏によると,海外ではブラウザとしての採用実績もあるという。会見にはこのほかChief Scentistで共同創業者のMajid Anwar博士,日本法人社長のAli Adnan氏らが出席した。

 PicselBrowserの特徴について説明したAdnan氏は,同社のブラウザ技術には「超高速ズーム」「ダイナミックUI」「デュアルビューモード」の三つの柱があると説明した。いずれも画面が小さく,入力手段が限られる携帯電話機で,パソコン向けで大画面のWWWサイトを閲覧するために生じる使い勝手の悪さを解消する狙いがあるという。

 Adnan氏は「携帯電話機の画面サイズはパソコンの1/50しかない。そのため従来は目的の情報を読むために縦横のスクロールが必要だった」と説明し,WWWページの拡大/縮小操作を高速化したことでページ内の目的の部分に素早くアクセスできるようになったとした。「スムーズで高速なズーム機能はWWWページの閲覧に“奥行き”をもたらす」(同氏)。

 ダイナミックUIは,十字キーと決定ボタンだけで素早くURLを入力できる独自のソフトウエア・キーボードと,閲覧操作を楽にするツールーバーを指す。文字入力や操作にテンキーや十字キーなど限られた入力手段を使わざるを得ない携帯電話機の制限の中で使い勝手を考えた結果,生まれた機能だと胸を張る。

 最後のデュアルビューモードは,パソコン向けのWWWサイトをできるだけそのまま表示する「オリジナルレイアウト」モードの他に,ページのデータを再構成して携帯電話機で見やすいサイズに再構成する「携帯レイアウト」機能を持つことを指す。類似の機能は他社のフルブラウザにも存在するが,Adnan氏によると「写真や地図などはこのモードでも自由に拡大縮小ができる」点が異なるという。

 Picsel社の将来技術について説明に立ったAnwar博士は,同社の技術の核が,「使い勝手を考えたユーザー・インタフェース」,「多種多様なWWWサイトを表示できるエンジン」,「高速の拡大・縮小表示を可能にする描画技術」の三つにあるとした。このうえで,開発中の機能をいくつか紹介した。WWWページのサムネイル画像で閲覧履歴を表示する機能や,軽量な動画再生技術をデモした。携帯レイアウト画面で,写真などの配置を換えずに文字だけを拡大・縮小する「スマート・ズーム」と呼ぶ表示方式を見せ,「将来的にはユーザーが意識しなくても,最も見やすい表示モードが自動的に選ばれるようにしたい」とした。

 Picsel社の技術は移植性が高く,今回のN904iへの搭載も「数週間」というごく短期間の作業で完了したという。高機能ではあるが,一般的な携帯電話機で十分に動作するように設計されているという。「スマートフォン専用のブラウザではない。日本国内で販売されている携帯電話機なら大半の製品で問題なく動作するだろう」(Anwar博士)。

 移植性の高さは開発コストを圧縮する効果があり,それが同社の高い収益性を支えているとCEOのKhand氏は述べる。こうした特徴を生かし,「今後は国内の他の事業者にも採用を広げていきたい。技術的には何の障壁もない」(Khand氏)と意欲を見せた。