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図1 説明会に臨む船井電機 執行役副社長 中島義雄氏
図1 説明会に臨む船井電機 執行役副社長 中島義雄氏
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 船井電機は2006年度(2006年4月~2007年3月)の連結決算を発表した。売上高は前年度比9.9%増の3967億1200万円になった。営業利益は同10.9%減の207億6600万円だった。売上高営業利益率は同1.3ポイント減の5.2%で,2004年度から下落が続いている。減益の主な理由として,拡販を狙った欧州市場が予想以上に厳しく,売上高が同40.2%増の673億円と増えても営業損益が75億円の赤字となったことを挙げる(Tech-On!関連記事)。決算説明会で,同社 執行役副社長 中島義雄氏は「不慣れな市場で戦略ミスがあった。手痛い失敗だった」との発言を何度か繰り返した。

 2007年1~3月の出荷金額が見込みよりも160億円ほど下ぶれしたことも業績に響いたとする。PDPテレビは2006年末に価格が急落し,採算が取れる見込みが立たなくなったため出荷を停止した。その結果,約70億円の影響があったとする。また,液晶テレビでOEM受注を一部「台湾メーカーにやられた」(中島氏)ことで販売が40億円ほど下ぶれしたとする。売上高営業利益率については,CRTテレビやVTRの市場縮小による影響が大きいとする。

 船井電機は,2007年度の見通しも明らかにした。売上高は前年度比5.9%増の4200億円,営業利益は同5.9%増の220億円である。売上高営業利益率は5.2%の横ばいを見込む。今後は液晶テレビとDVDプレーヤー/レコーダー,プリンターに力を入れていくとする。

液晶テレビの販売台数計画を減らす方向に

 特に力を入れるとする液晶テレビについては,前年度比79.5%増となる1393億円の売上高を見込む。ただし,2007年度の販売台数計画は従来の500万台から「現実的な」(中島氏)400万台へと引き下げた。液晶テレビでは売上高営業利益率の低さが課題となっている。市場での価格下落に製造コスト削減が追いつかず,液晶テレビの売上高営業利益率は5%を下回った。同社の他の主力製品は6~7%を上回っており,それに比べるとかなり低い。液晶パネルは需要増によって価格が上がる傾向にある。同社では,フィルムを利用して視野角を広げたTN型液晶パネルを32型品に利用したり,液晶パネルをモジュール形状ではなくセル形状で仕入れて自社でモジュールに加工したりといったコスト低減策を用意するが,それでも製造コストを低減するのは難しい状況だ。しかし,32型のコモディティー化が進むなど,中期的には液晶テレビも成熟市場となって同社が利益を得やすい状態になると期待する。2006年度にはなかったOEM受注について,2007年度は1社が確定しており,商談中のメーカーが2~3社あるとして順調ぶりをアピールした。

 一方,PDPテレビについては価格下落が激しいことから生産を維持する利点がないと判断し,生産停止を決めた。従来PDPテレビに向けていた経営資源はすべて液晶テレビに移すとする。デジタル・カメラは第4の柱となることを期待していたが,予定していたOEM受注が減ったことをきっかけとして次第に縮小する予定だ。デジタル・カメラは利益率が非常に低く,同社として強みを発揮できる部分がないので「深追いしない」(中島氏)とする。2007年度に向けた新製品は開発していない。

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図2 船井電機の液晶テレビの販売台数推移。他社より低い価格で利益を確保できると見込む。いわゆるフルHDの42型品を1200〜1300米ドルで投入するが,2007年末には1000米ドルを下回る可能性も示し,価格が武器になると強調した。
図2 船井電機の液晶テレビの販売台数推移。他社より低い価格で利益を確保できると見込む。いわゆるフルHDの42型品を1200〜1300米ドルで投入するが,2007年末には1000米ドルを下回る可能性も示し,価格が武器になると強調した。
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