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 日本ペイントが,薄くて軽い電磁波吸収体を開発した。自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System)や無線LAN(local area network),船舶レーダ,航空レーダなどの用途で使用する。従来の吸収体であるフェライトゴム系材料などには,薄いものは重い,軽いものは厚いという問題があった。

 開発した吸収体は,厚さ38μmの薄膜金属フィルム層,同数mmの発泡体から成るスペーサ層,同35μmの導電性フィルムから成る電波反射層の3層構造をとる。スペーサ層は吸収すべき周波数帯域に応じて変える。たとえば,5.8GHz帯域を利用するETCの場合,全体の厚さを0.9mmにする。単位面積あたりの重さは350g/m2。不要な電磁波を15dB以上吸収できる。2.45GHz帯域を利用する無線LANの場合,全体の厚さは2.2mm,重さは400g/m2。 電磁波を吸収するメカニズムの詳細は解明できていないが,吸収体に入った特定の電磁波が外部に放射されることなく内部で共振し,熱エネルギに変換される現象が起こっているもよう。価格は未定。