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 音楽の著作権保護技術を検討する団体SDMI(Secure Digital Music Initiative)は,同団体が策定した携帯型プレーヤの要求仕様で,米ARIS Technologies,Inc.(http://www.aristech.com/)が開発した電子透かし技術を採用することを決めた。2000年2月までのいわゆる「フェーズ1」の標準仕様として,1999年8月末のSDMI総会を経て正式に承認する。

 今回採用が決まったARIS社の電子透かし技術は,米IBM Corp.と米Intel Corp.,松下電器産業,東芝が合弁で設立した米4C Entity LLCが提案したもの。ほかにもソニーなどによる複数の提案があったが技術検討の結果,ARIS社の方式が優れていると判断したという。

 今回決めたARIS社の電子透かし技術は,音楽コンテンツをパソコンから携帯型プレーヤに記録する際の著作権保護に利用する。さらに, 4C Entityの出資4社は,DVD-Audioコンテンツの著作権保護にも利用することを決めている。オーディオCD(コンパクト・ディスク)に採用する検討も進んでいる。「SDMIがフェーズ2の著作権保護手法を策定したあとは,CDに電子透かしを埋め込むことになるだろう」(国内大手レコード会社)。 CDに利用する電子透かし技術は未定だが,今回の決定でARIS社の技術を採用する可能性が高まった。あらゆる音楽コンテンツに同じ方式の電子透かしが埋め込むことで,さまざまな媒体に不正コピーされても,透かし情報を検出し著作権保護を実現する素地が整った。

 SDMIは,ARIS社の電子透かし技術を使い2段階で著作権保護を実現する計画である。2000年3月に策定する予定の「フェーズ 2」のコンテンツにはあらかじめ電子透かしを埋め込んでおき,フェーズ1準拠の製品では再生できないようにする。こうすることで,ユーザは新しいコンテンツを再生するためにフェーズ2準拠のソフトウエアにアップグレードせざるを得なくなる。このフェーズ2準拠のソフトウエアでは,不正コピーされたコンテンツを再生できないようにする。

 こうした著作権保護を実現するために,フェーズ1の製品にはあらかじめ電子透かしを検出する仕組みを備える必要がある。「1999年末発売の携帯型プレーヤに付属するソフトウエアには,ARIS社の技術を採用せざるを得ない」(国内大手メーカ)。