オランダPhilips Semiconductors社は,IEEE1394の物理層LSI「PDI1394P11A」を発売した。同社の物理層LSI「PDI1394P11」の改良版である。P11Aは,同社の既存製品「P11」に比べて,他社製品の物理層LSIとの相互接続性を高めたという。
ディジタル・セットトップ・ボックスやディジタル方式のカメラ一体型VTRなどに向けた。 同社によれば,同社の既存製品を含めたこれまでの物理層LSIを採用したカメラ一体型VTRなどでは,VTR自体に電源が入っていなくても,接続先の機器の物理層LSIとの間で,+0.7V程度のバイアス電圧が生じる問題があった。
このバイアス電圧が原因で, VTRが電源オフであるにもかかわらず,接続先の機器がオンだと誤認する。先方から自己IDパケットの要求が送られても,応答できないので,バス・リセットが終了しない。結果としてネットワークが止まる。
今回のLSIではバイアス電圧の差が+0.4V以下に収まるように調整してある。 最大データ伝送速度は200Mビット/秒。ポート数は三つ。消費電流は標準で60mA。64ピンのLQFPとBGAパッケージがある。サンプル価格は800円。