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 米Zayante社は,同社が1394TAから委託さている,IEEE1394の物理層LSIの相互接続性テスト「Plugfesta」に関する概要や,同社のIEEE1394市場に向けた戦略などを日経エレクトロニクスに対して明らかにした。相互接続テストでは,11社の半導体メーカが応募し,19 種類の物理層LSIのテストを行なっているという。

 テストは,各社の物理層LSIを試験するために作成した専用ボードを用いて行なう。ボードには,物理層LSIと電源回路などが実装されたサブ・ボードと,Zayante社のテスト用ソフトウエアや,リンク層LSI(その時点で使っていたのは,富士フイルム・マイクロデバイスの製品だった)を搭載した「Platform」の2種類を用いる。米Microsoft社のWindows NTをOSに使ったパソコンでテストする。

 テストの項目は,電源,バスのトポロジ,パケットのサイズ,データ伝送速度,サスペンド/レジューム・モードなどに渡る。19種類のLSIから2組ずつ選びだし,順にテストしていく。同じ種類のLSI同士の組み合わせも含めて,1つのLSIあたり19回テストすることになる。テストにかかる時間は,データ伝送速度が400Mビット/秒でポートが三つある物理層LSIの場合,40分ほどだったという。ポートが少ない場合や,対応するデータ伝送速度が 200Mビット/秒までといった場合は,それより短くなる。テスト結果は明らかにしなかったが,「これによって,バグの検出も行なっている。そうした結果は各社にフィード・バックする」(米Zayante Inc.,Director of Testing labsのRichard Mourn氏)という。テストの結果が各社に伝えられるのは,9月中旬ころになりそうだ。

 同社は現在,こうした相互接続性テストや,各社のLSIがIEEE1394の標準規格に準拠しているかどうかを調べるテストを事業として行っている。しかし今後は,IEEE1394のIPコアの提供や,トランザクション層やアプリケーション層のミドルウエアの提供などを,今後の事業の中心に据えていく方針だ。「当社には,IEEE1394の標準規格を熟知したエキスパートがそろっている。さらに,相互接続性テストを請け負ったことで,さらにスキルが上がっている。これを生かして,IEEE1394のトータル・ソリューション事業を手がけていく」(米Zayante,Inc.,Vice President and General ManagerのPrashant Kanhere氏)。

 こうしたねらいのもと,P1394bのIPコアの開発と,相互接続を実現するミドルウエアの開発を,重点的に行っているという。「P1394bの標準化作業は,1999年第4四半期に終了すると見ている。P1394bのIPコアは,1999年の第4四半期~2000年第1四半期に試作品を完成する予定だ。当然,DS-Linkと8B/10Bのバイリンガルにする」(Prashant氏)。

 ミドルウエアは,伝送媒体にIEEE1394以外を使用している機器も,制御することを目標にしている。家庭内ネットワークがターゲットだ。すでに,日本の音響機器メーカと,このミドルウエアを搭載したCDプレーヤなどを共同で試作している。「このミドルウエアはHAViによく似ている。当社はそのコンセプトを3年前から考えていた」(Chief Technical OfficerのMichael Johas Teener氏)。同社では,当面はこの独自のミドルウエアを提供するが,HAViが普及すれば,HAViを中心に提供していく計画だ。「HAViは普及するのには時間がかかるだろうが,将来的には機器に必須のミドルウエアになるだろう。

その際には,HAViを当社の提供するミドルウエアの中心に据える計画だ。HAViのライセンスが始まり次第,ミドルウエアの開発を急ピッチで進める。すでに,あるメーカのHAVi開発メンバと,開発に向けた話し合いを進めている」と述べた。(Prashant氏)。