米Broadcom Corp.は,10Mビット/秒のホーム・ネットワーク・チップ・セット「iline10」を内蔵したケーブル・モデムの試作機を展示した。宅内に配線済みの電話線を利用してホーム・ネットワークを構築する。
このチップ・セットは1999年12月1日に正式規格となった「HomePNA 2.0」に準拠している。HomePNA 2.0の基本技術は同社が買収した米Epigram,Inc.のもの。米AMD社(Advanced Micro Devices,Inc.),米Conexant Systems,Inc.,米Intel Corp.,米Lucent Technologies Inc.の4社にライセンス供与したという。
HomePNA 2.0の変調方式は伝送路の状況に応じて,4値QAMから256値QAMの間となる。同様に伝送速度も2.5Mビット/秒から10Mビット/秒までの間を変動する。同社が実際の家庭で試験したところ,91%の確率で10Mビット/秒の伝送が可能だったという。
同社は20Mビット/秒版の「iline20」を開発中である。変調方式はそのままで,シンボル伝送速度を2倍に高める。HomePNA 2.0のオプションとなる。このほか,同社Home Networking Business UnitのCTO(chief technology officer)であるJack Holloway氏によれば,100Mビット/秒のHomePNA規格の検討が始まっているという。