PR

 米NanoMarkets, LCは,印刷技術および有機材料を用いて製造した照明製品の市場が2012年までに29億米ドル,2014年には59億米ドルの規模に達する見通しと発表した(発表資料)。同社は,有機ELやカーボン・ナノチューブを使用することで,高効率な新しい照明製品を作れるとする。車載用照明,信号,ディスプレイのバックライト,一般照明,建築および産業向けの照明などの市場が拡大すると予測する。

 液晶ディスプレイの製造においては,バックライトがコストの38%を占める。このため,有機EL,特に印刷技術を用いて製造される有機ELは,製造コストを削減する新たな材料として,市場拡大の可能性が大きいと分析する。有機ELを用いたバックライトは,米Universal Display Corp.(UDC)やトヨタ自動織機,東北デバイス,英OLED-T Ltd.,米Add-Vision, Inc.といった企業から注目されている。バックライトは高輝度のLEDが近年大幅に普及してきた分野だが,広い範囲に光を届ける有機ELの能力は,高輝度LEDの点光源よりもバックライトに向くという。NanoMarkets社は,有機ELを用いたバックライトの出荷金額が2014年までに19億米ドルに達すると見込む。

 有機ELは,一般照明の市場も変えるとみる。白熱電球の寿命は約1000時間だが,NanoMarkets社によれば,有機EL照明の寿命は既に10万時間に達しているという。加えて,有機EL照明は白熱電球より高効率で,その効率は蛍光灯に近づいている。有機ELを使った一般の照明製品は,米国や欧州で,さまざまな政府プロジェクトとして財政的支援の対象とされた。有機EL照明の市場は2014年までに14億米ドルに達する見通しだという。

 これらの技術は,建築向けおよび産業向けの照明でも,新たな照明製品を実現するという。色の制御ができたり,フレキシブルな照明器具を使った光の壁や光るタイルなどは,照明の機能と美しさの幅を広げるとする。この市場の出荷金額は,2014年に13億米ドルとなる見込みだ。

 カーボン・ナノチューブを使った照明の市場は,2014年までに約5億2000万米ドルの規模になる見通し。この照明の多くは,印刷技術を使って製造されるとみる。カーボン・ナノチューブ照明は,日本の主要なエレクトロニクス企業から注目を集めているほか,米国のエネルギー省から財政的支援も受けている。