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1次電池および2次電池市場の出荷金額の予測
1次電池および2次電池市場の出荷金額の予測
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 富士経済は,1次電池および2次電池の世界市場調査の結果を発表した(PDFの発表資料)。電池市場全体の動向としては,新規メーカーの参入が目立つという。2006年までの動きは既存メーカーの提携などが多かったが,今後の電池の需要増を見越した新規参入が相次いでいる。

1次電池の世界出荷金額は2007年以降に減少

 2006年の1次電池市場の出荷金額は1兆965億円で,2007年は2006年比6.5%増の1兆1683億円となる見通し。1次電池の国内生産は減少しているが,海外生産は拡大していることから,世界全体の生産量は増加している。生産量の拡大は,海外での1次電池に対する需要が高いことが要因という。金額ベースでは,国内生産は2007年まで微増となる見通し。しかし,その後は2次電池への移行が影響し,世界市場の出荷金額は横ばいか微減と予測する。2011年は,2006年比で4.2%増の1兆1431億円と見込む。

 種類別に見ると,アルカリ乾電池,コイン型およびシリンダ型の二酸化マンガン(MnO2)リチウム(Li)電池,塩化チオニルリチウム(Li)電池,空気亜鉛電池の市場が拡大している。ニッケル(Ni)乾電池市場は,材料のニッケルの高騰などにより鈍化傾向だ。

2011年の2次電池の世界出荷金額は2兆2003億円

 2次電池市場は,国内市場,海外市場とも拡大基調。2006年の2次電池市場の出荷金額は2兆1404億円。2007年は2006年比1.1%増の2兆1634億円となる見込み。Ni水素2次電池やLiイオン2次電池の材料の高騰による影響を受け,市場の伸びは鈍化するとみるが,ハイブリッド車や携帯電話機向け市場の拡大により,大きな影響は現れないとする。ただし,製品単価が下落するため,金額ベースでは微増と予測する。2011年の出荷金額は,2006年比で2.8%増の2兆2003億円となる見通し。また,1次電池と同様に国内生産は減少し,海外生産が拡大する見込みである。

 種類別に見ると,市場拡大が期待されるのは,Liイオン2次電池やLiイオン・ポリマー2次電池,Li2次電池,電気2重層キャパシタ。一方,市場が縮小すると見られるのは,密閉型Ni-Cd電池とNi水素2次電池。特に密閉型Ni-Cd電池は,環境への影響が問題となり,市場が縮小している。

2次電池で有望なのはLiイオン2次電池

 今後有望なLiイオン2次電池の2006年の出荷金額は4830億円。このうち,角型が3400億円,シリンダ型1430億円である。角型Liイオン2次電池は,現在80%以上が携帯電話機向けだが,PDAや電動アシスト付き自転車にも使われる。Ni水素2次電池やシリンダ型Liイオン2次電池からの移行もあり,市場は拡大傾向だ。中でも,デジタル・カメラやデジタル・ビデオ・カメラ,携帯ゲーム機,携帯型AV機器向けなどは,シリンダ型Liイオン2次電池からの移行によって需要が拡大している。Liイオン2次電池市場の出荷金額は,2007年に3500億円,2011年には3700億円に達する見通し。主なメーカーは,国内では三洋電機や三洋ジーエスソフトエナジー,松下電池工業,NECトーキン,海外では韓国Samsung SDI Co., Ltd.や韓国LG Chemical Ltd.,中国BYD Co. Ltd.などである。

 現在のシリンダ型Liイオン2次電池の主な用途はノート・パソコンと電動工具。ノート・パソコン向け市場は,米Microsoft Corp.の新OS「Windows Vista」への移行に伴う買い替え需要により,拡大を見込む。電動工具向けの需要も,Ni-Cd電池やNi水素2次電池からの移行で拡大傾向。今後もこの2つの用途で,市場は拡大していくと見る。加えて,2009~2010年を目標として,電気自動車やハイブリッド車などに向けたLiイオン電池の量産化が目指されており,2009年以降は更に市場が拡大すると予測する。2007年のシリンダ型Liイオン2次電池市場の出荷金額は1570億円,2011年は1740億円と見込む。主要メーカーの上位は三洋電機やソニー,松下電池工業といった日本の企業が占め,その後にSamsung SDI社やLG Chemical社,BYDといったメーカーが続いている。

 角型とシリンダ型を合わせたLiイオン2次電池の出荷金額は,2007年に2006年比5.0%増の5070億円,2011年に2006年比12.6%増の5440億円となる見通しだ。

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Liイオン2次電池市場の出荷金額の予測
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