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 「事業環境や施策の進ちょくも含めて業績はほぼ想定通りに推移している」--沖電気工業(OKI)専務の田中和男氏は,2007年度第1四半期(2007年4~6月)の連結決算発表でこう述べた。同期の売上高は前年同期比10.1%増の1435億円の増収で,営業損失は前年同期の90億円から47億円に改善。2006年度の通年決算で赤字に転落したことを受けて推進中の事業構造変革施策が,順調に進行していることを強調した。

 増収を牽引したのは,「情報通信システム」「半導体」「プリンタ」の主要部門のうち情報通信システム部門の金融市場向け事業。日本郵政公社向け窓口端末や中国向けATMなどが好調で,部門全体の売上高は116億円増収の623億円だった。プリンタ部門も「市場の推移が上ぶれ傾向にある」(田中専務)といい27億円増収の410億円。ただし,半導体部門の売上高は,小型ドライバLSIや中国向けPHS用BB-LSIなどが縮小傾向にある影響で22億円減収の310億円に終わった。

 営業損益改善の要因の一つは為替。改善額43億円のうち15億円は円安によるものだという。また,調達コスト低減とバリュー・エンジニアリング(VE)活動の効果で20億円の改善。固定費も前年の設備取得増により減価償却費分が増加したものの,人件費抑制策などで全体としては前年同期並みに抑えたという。

 しかし,同社を取り巻く環境は依然として厳しい。情報通信システムの金融市場向け事業は中国を中心に拡大が見込めるものの,半導体市場は成長率減速,プリンタ市場では価格競争激化が見込まれる。同社は今後も「選択と集中の加速」「効率的マネジメントスタイルへの変革」「強い商品をベースとした強い事業の展開」の3方針に基づく事業構造変革を推進し,体質改善を目指す。

 なお,2007年度第1四半期の経常損失は前年同期から51億円減の54億円,当期純損失は前年同期から6億円増の80億円だった。

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