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 米Massachusetts Institute of Technology(MIT)のKamal Yousef-Toumi氏らの研究グループは,約258Gビット/(インチ)2の面記録密度を達成するディスク媒体を開発している。垂直磁気記録方式をとるハード・ディスク装置(HDD)に使う。既存のHDDでは,ディスク面と平行に磁性体を磁化させる方式をとる。同研究グループは,この方式が実現できる記録密度は限界に近づいており,将来的にはHDDに垂直磁気記録方式が採用されるとみている。

 現状では,面記録密度が約16.1Gビット/(インチ)2のディスク媒体を試作し,ディスク媒体の基礎的な物性を調査しているという。このディスク媒体を作るにあたっては,まずシリコン・ウエハ表面に円形のトレンチをグリッド状に形成する。その後,それぞれのトレンチに Co系合金やNi系合金などの磁性体を充填する。グリッドの間隔は,200nmとした。シリコン・ウエハ上に規則正しく並んだ磁性体は,磁化方向を上または下に固定することで1ビットの情報を記録できる。同研究グループは,グリッドの間隔を狭くすることで,面記録密度258Gビット/(インチ)2を達成するという。

 ただし,今回の研究はディスク媒体の開発に特化している。このディスク媒体に対応した記録ヘッドや再生ヘッドなどが今後の課題となりそうだ。なお,この研究の資金提供者は,米3M Corp.である。