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 NECはSVGA(800×600画素)サイズのSTN液晶パネルを搭載したHandheld PC「MC-R700」を発売した。搭載するOSは米Microsoft Corp.の「Windows CE Handheld PC Professional Edition Version 3.0」(日本語版)。これはWindows CE 2.11を基にしたものである。

 SVGAサイズの液晶パネルを搭載したことによって外観は携帯型情報端末からノート・パソコンに近づいた。外形寸法は245×189×26.6mm3,重さは1.1kgと,小型のノート・パソコンなみ。価格は15万5000円と,低価格なノート・パソコンより少し安い程度である。
 NECでもノート・パソコンとの差異化には苦慮しているようだ。「ノート・パソコンとHandheld PCの差異化にはしばらく時間がかかる。当面は電池駆動時間が8時間と長いこと,ハード・ディスク装置を搭載しないので振動に強いことなどを売りにしていく」(パーソナルワークステーション事業部販売推進部長の成澤祥治氏)。訪問先でのプレゼンテーションといった用途を中心に考えているという。月間販売台数は5000台を目標とする。

 Windows CEのバージョンが上がったことにより,以下の点でユーザの使い勝手が向上した。

  1. SVGAサイズの液晶パネルやUSB(Universal Serial Bus)が新たに使えるようになった。
  2. WWW(World Wide Web)ブラウザ「Pocket Internet Explorer」でJScriptが処理できるようになった。
  3. 日本語入力システムが従来の「MS-IME97」から「MS-IME98」になり,変換効率が上がった。
  4. パソコン上のWordやExcelで作成したファイルをそのまま読み込めるようになった。
  5. データベース管理ソフトウエア「Access」のWindows CE版「Pocket Access」が使えるようになった。

 一方で,処理速度は10%~20%低下した。Microsoft社がWindows CEを2.0から2.11にバージョン・アップする際に,組み込み機器への搭載に向けて内部構造を大幅に見直したことが主な原因だという。このためマイクロコントローラを最高速で動かす時間が増えた。結果として電池駆動時間は当初10時間以上を目指していたが,8時間にしかならなかった。ちなみに,今回の製品に搭載するマイクロコントローラは,同社が開発したMIPSアーキテクチャに準拠したRISC型64ビット・マイクロコントローラ「VR4121」で,動作周波数は133MHz。

 NECでは今回の製品の発売と同時に,Windows CE Handheld PC Edition, Version 2.0を搭載した従来機種をROM交換により同Professional Edition, Version 3.0にアップグレードするサービスを2万円で提供する。ただし,OSをアップグレードすると,処理速度が10%~20%低下するという。

NECのリリース文はこちら

 ちなみに,米Hewlett-Packard Co.(HP社)なども同様にSVGAサイズの液晶パネルを搭載した機種を発売した。HP社の「Jornada820」に関してはこちらを参照。