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 日産自動車は,ミリ波レーダによる車間距離自動制御システムを追加搭載した高級車「シーマ」を7月5日に発売した。

 車間距離自動制御システムはこれまでにもトヨタ自動車や三菱自動車工業などが実用化済みだが,先行車との車間距離などを測定するレーダとして,いずれも赤外線レーザ・レーダを採用していた。これに対して今回の「シーマ」ではミリ波レーダを用いている。ミリ波レーダ式の車間距離自動制御システムの実用化は,DaimlerChrysler社に次いで日産が2社目となる。ミリ波レーダの場合,赤外線レーザ・レーダに比べて,雨などの悪天候下でも正確な測定が可能という。

 今回日産が採用したミリ波レーダは独Automotive Distance Control Systems AG製。ちなみにDaimlerChrysler社も同社製のレーダを採用している。

 ミリ波レーダは車体前方に取り付ける。レーダから得た情報を基に,先行車と自車の車間距離や相対速度を検出する。この値に応じて,設定した車間距離(3段階に設定可能)を保つようにスロットル・アクチュエータやブレーキ・アクチュエータを制御し,自車速度を自動制御する。

 先行車が減速した場合や自車前方への割り込みなどによって,先行車との車間距離が設定距離よりも短くなった場合,自動的にスロットルを閉じて設定した車間距離に戻るまで自車を減速させる。より大きな減速が必要なときには,自動的にブレーキもかける。ブレーキが自動的にかかるシステムの実用化は,日本車では初めてという。ただし,システム動作中にドライバがブレーキ操作を行なった場合は,システムはオフ状態になる。

 今回発売したシーマ「41LV-Z」は,ミリ波レーダ式車間距離自動制御システムのほか,電動ガラス・サンルーフ,16インチ・アルミホイールなどを標準装備する。車両価格はベース車に比べて115万円高い640万円。

■日経エレクトロニクス』誌上での関連記事

田野倉,「「電波の目」で先行車を追う,ミリ波レーダ,いよいよ実車搭載へ」,1999年 2月22号,no.737,p.47-53.

■『vehicle21』上での関連記事

1999.6.4「「ベンツSクラス」,ミリ波レーダ式車間距離自動制御システムを採用」
1999.5「富士通テン,76GHz帯ミリ波レーダをサンプル出荷へ」