ソニー・コンピュータエンタテインメントは,次世代プレイステーションに向けたグラフィックス描画(レンダリング)用LSI「グラフィックス・シンセサイザ」(GS)のパッケージを公開した。4MバイトのDRAMとグラフィックス描画回路を混載する。DRAMをオン・チップに集積したことで,メモリをアクセスするポートのデータ幅を広げることが可能になった。DRAMはポートが二つある。いわゆる,デュアルポート構成を取る。一つのポートが2048ビット幅,もう一つが512ビット幅である。DRAMと論理回路の間のデータ伝送速度を48Gバイトに高められた。このLSIを製造するために,ソニー・コンピュータエンタテインメントは,0.18μmルールのDRAM混載プロセスに対応した新会社を設立する予定。8インチ・ウエーハを月産1万枚で製造するという。
SCEが公表したGSの仕様
GSコア: | DRAM内蔵・並列描画プロセサ |
クロック周波数: | 150MHz |
ピクセル・エンジン数: | 16並列 |
混載DRAM容量: | 4Mバイト(150MHz動作) |
総メモリ・バンド幅: | 48Gバイト/秒 |
内部総データ・バス幅: | 2560ビット |
2560ビットのうち読み出し用: | 1024ビット |
2560ビットのうち書き込み用: | 1024ビット |
2560ビットのうちテクスチャ用: | 512ビット |
最大表示色数: | 32ビット(RGBA:各8ビット) |
Zバッファ: | 32ビット |
画像処理機能: | テクスチャ・マッピング/バンプ・マッピング フォギング,アルファ・ブレンディング バイまたはトライリニア・フィルタリング ミップマッピング,アンチエイリアシング マルチパス・レンダリング |
描画性能 | |
ピクセル・フィルレート: | 24億ピクセル/秒(Z,A) 12億ピクセル/秒(Z,A,T) |
パーティクル描画性能: | 1億5000万個/秒 |
ポリゴン描画性能: | 7500万個/秒(微小ポリゴン) 5000万個/秒(48画素の四角形,Z,A) 300万個/秒(50画素の三角形,Z,A) 2500万個/秒(48画素の四角形,Z,A,T) |
スプライト描画性能: | 6600万ポリゴン/秒 |
画像出力 フォーマット | NTSC/PAL DTV VESA(最大1280×1024ドット) |
プロセス: | 0.25μm |
総トランジスタ数: | 約4300万トランジスタ |
ダイサイズ: | 279mm2 |
パッケージ: | 384ピンBGA |