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 米Motorola Inc.は,同社の半導体事業部門の一部を売却する。売却するのは同社の半導体事業部門であるMotorola Semiconductor Products Sector (SPS)の五事業部の一つであるSemiconductor Components Group(SCG)。売却先は米国テキサス州の投資グループであるTexas Pacific Group(TPG)社。 売却金額は16億米ドル。売却と共に,Motorola社は新会社の10%の株式を保有する。売却は1999年後半に完了する見込み。1997年から同社が進めてきた,半導体事業のリストラ策の一つ。

 SCG はSPSの五事業部門の中で,主にアナログICやディスクリート部品を扱っている。ほかの四つの事業部門は,ディジタル家電部門,通信・コンピュータ部門,自動車部門,携帯電話機部門と,市場ごとに組織を分けている。市場に特化しないSPSは,ほかの事業部門とビジネス・モデルが異なるため,分社化の可能性がもっとも高い事業部門だった。SCGの1998年の売上高は15億米ドルと,SPS全体の売上高である73億米ドルに大きく貢献している。利益も黒字を確保しており,赤字を理由にした売却ではない。「半導体事業全体を,ディジタル家電や携帯電話機といった組み込み機器市場に特化させる。事業分野の選択と集中の一環である」(モトローラ 取締役副社長 半導体セクター日本事業部長の北島基弘氏)。

 SPSの売却に伴い,売上高15億米ドル,社員数1万人規模の,アナログICやディスクリート部品を専門に扱う企業が誕生することになる。新会社の名称はまだ決まっていない。国内でも,会津事業所と東京本社の一部を含む750人が,新会社に転籍する。

 新会社の持ち株会社となるTPGは,30人の投資専門家を要する非上場の企業。米GlobeSpan Technologies Inc.や米Paradyne Corp.など,これまでに25社への投資実績がある。