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Intel社など6社で推進グループを設立
Intel社など6社で推進グループを設立
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Gelsinger氏は,基調講演においてUSB 3.0用ケーブルのモックアップを見せた
Gelsinger氏は,基調講演においてUSB 3.0用ケーブルのモックアップを見せた
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ケーブルのモックアップ
ケーブルのモックアップ
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USB 3.0の技術セッションはIDF初日に開催された
USB 3.0の技術セッションはIDF初日に開催された
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USB 3.0の要求条件
USB 3.0の要求条件
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今後の策定ロードマップ。正式仕様は,2008年前半とはいえども,夏ころを予定しているようだ
今後の策定ロードマップ。正式仕様は,2008年前半とはいえども,夏ころを予定しているようだ
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ハブの構成
ハブの構成
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 米Intel Corp.と米Hewlett-Packard Co.,米Microsoft Corp.,NEC,オランダNXP Semiconductors社,米Texas Instruments Inc.の6社は,現行USBの10倍以上の転送速度を実現する次世代インタフェース「USB 3.0」を,共同で規格化する方針を明らかにした(発表資料)。

 6社は共同で,企画策定のための推進グループ「USB 3.0 Promoter Group」を組織した。2007年後半から規格作りを進め,早ければ2008年前半にも正式仕様を発行する考えだ。Intel社は,順調に行けば2009年後半に対応機器が登場すると見込んでいる。同グループは発表と同時に,規格作りに参加する企業「Contributors」の募集を開始した。

   Intel社のSenior Vice PresidentでDigital Enterprise Group General ManagerであるPatrick Gelsinger氏は,基調講演においてUSB 3.0について言及し,「USBは既に60億を超えるデバイスが出荷されている。USB 3.0の登場でその世界はさらに広がるだろう」との強い期待を示した。同氏の講演では,USB 3.0対応のケーブルのモックアップも見せていた。

現行仕様との互換性を重視


 USB 3.0 Promoter Groupは,IDF初日に技術セッションを開催し,USB 3.0の技術概要を明らかにした。同グループ議長のJeff Ravencraft氏は,USB 3.0規格の必要性について次のように語った。「USB 2.0は現在,多くの用途において十分な速度で対応できている。しかし今後,さらなる高速性が求められる用途が登場するだろう。我々は次の5年の要求に応えるために,次世代規格の策定に着手した」(Ravencraft氏)。今後SSDなど,フラッシュ・メモリを採用する記録装置や携帯機器が増えることも,転送速度の向上要求につながると見ている。パソコンやその周辺機器,AV機器,そして携帯機器への採用を目指す。

 USB 3.0は,同グループ内で「SuperSpeed USB」と呼ばれている。Hi-Speed USBという別名を持つUSB 2.0と区別している。ただし,USB 3.0の最大データ転送速度はまだ決まっていない。Ravencraft氏によれば,「USB 2.0の10倍以上であることは決まっている。つまり5Gビット/秒以上になるだろう。最終的な数値は,今後メンバーで議論して決める」という。同氏が技術セッションで示したコンセプトでは,「例えば25GバイトのHD画質の動画を機器間で転送する場合,現行USB 2.0では13.9分だが,USB 3.0では70秒程度で済む」(Ravencraft氏)としている。

 現在のところ明らかになっているのは,転送速度が現行の10倍以上あることのほか,1)携帯機器にも搭載可能な低消費電力設計,2)現行のコネクタおよびケーブルとの互換性,3)現行USB 2.0と同一のデバイス構成やプログラミング・モデルを採用すること,などである。高速化と低消費電力化に向け,リンク層の処理やプロトコルを見直す。例えばホストのスケジューリング手法にはポーリングを利用せず,トランザクション・ベースにする。「ホストもデバイスも,データを持っているときだけ通信を行う。データの有無を問うためだけの無駄な通信処理は省く」(USB 3.0 Promoter Group,Software ArchitectのRahman Ismail氏)。またデバイスが複数のデータフローを同時に処理するための処理手法や,デバイスの仮想化手法も導入する。

 次世代USBインタフェースの初公開ということもあり,技術セッションには多くの参加者が詰め掛けた。参加者からは,「アイソクロナス転送のサポート」,「ホスト・コントローラの出荷時期」など,多数の質問が出ていた。