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 松下電器産業がノート・パソコン「Let’snote」の2007年冬モデル4シリーズ「Wシリーズ(CF-W7B)」「Tシリーズ(CF-T7B)」「Rシリーズ(CF-R7B)」「Yシリーズ(CF-Y7B)」を発表した(図1,ニュース・リリース)。同社では主な「頑丈性能」として,高さ76cmの高さからの落下に耐える耐衝撃性や,100kgf(980N)の加圧振動に対する耐性,キーボードの防滴性の3点を挙げる。従来,3点全てに対応しているのは最軽量モデルのRシリーズのみだったが,今回は全機種で3点全てを達成した。

 頑丈性能を高めるための基本的な技術は,先にRシリーズに採用していたものとほぼ同じ。ただし,Rシリーズに比べて液晶画面が大きい機種の強度を高めるためにさらに改良を加えた。例えば,天板の補強のためにRシリーズとは異なる凹凸形状を形成した。天板と液晶画面周囲の筐体との接続部分はダンパーを使ったフローティング構造を採用している。

全機種でファン採用へ

 今回のLet’snoteでは,全機種でファンを採用するという大きな変更があった(図2)。同社では静音性を重視しており,従来はR,T,Wシリーズではファンを採用していなかった。今回ファンを採用した理由は主に二つある。一つは,米Microsoft社のOS「Windows Vista」のGUI「Aero」の画像処理や複数のアプリケーションの同時処理など,負荷の大きな処理が増えており,結果としてパソコンの発熱量が増加していることである。もう一つは,文字通り「ラップトップ・パソコン」として膝の上にノート・パソコンを載せて利用する場合などに向けて,筐体の温度を下げるためである。従来はファンを使わずに筐体などへ熱を伝えることで放熱していたため,筐体の温度が上昇し,ユーザーに不快感を与えるという課題があった。

 ファンを使った強制空冷を採用するに当たり,ヒートパイプとヒートシンク,ファンを組み合わせた,米Intel社の「ハイブリッドクーリングシステム」を基に冷却システムを共同開発した。例えば,本体の軽量化や小型化のため,薄型・軽量の冷却ファンを部品メーカーと開発したという。「ファン制御ユーティリティ」を搭載しており,ユーザーは静音性と筐体温度の優先順位などによってファンの回転速度を「高速」「標準」「低速」から選べる。新たにファンなどの部品を搭載するため,R,T,Wの3シリーズについては全面的に設計を見直したとする。機器内部の空気の流れにこだわることで,静音性と冷却効率を両立できたとするが,具体的な数値などは明かしていない。

 松下電器産業は,製品発表会において今回の製品を日本だけでなく,米国や欧州でも同時に発売することを明らかにした。今まで,同社のLet’snoteは国内市場が主だったが,今後は海外へも展開していくとする。特に注目するのは欧州市場だ。欧州では,12.1型以下の液晶画面を搭載する小型の携帯用ノート・パソコンがまだ十分に浸透しておらず,IDCの予測によると,台数ベースで2010年には2006年の約3.5倍に市場が拡大するとされている。松下電器産業では欧州市場での販売台数を2010年には2006年の10倍,海外市場全体では7.5倍の15万台を目指すとしている。

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図1 左からYシリーズ(14.1型),Wシリーズ(12.1型,スーパーマルチドライブ内蔵),Tシリーズ(12.1型),Rシリーズ(10.4型)。米Intel社のデュアル・コア型マイクロプロセサ「Core 2 Duo」のうち,今回のW/T/Rシリーズでは動作周波数が1.06GHzの超低電圧版U7500を,Yシリーズでは同1.60GHzの低電圧版L7500を採用する。チップセットは全機種で「GM965 Express チップセット」を採用する。
図1 左からYシリーズ(14.1型),Wシリーズ(12.1型,スーパーマルチドライブ内蔵),Tシリーズ(12.1型),Rシリーズ(10.4型)。米Intel社のデュアル・コア型マイクロプロセサ「Core 2 Duo」のうち,今回のW/T/Rシリーズでは動作周波数が1.06GHzの超低電圧版U7500を,Yシリーズでは同1.60GHzの低電圧版L7500を採用する。チップセットは全機種で「GM965 Express チップセット」を採用する。
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図2 Wシリーズを分解した展示品。下段左から2番めに展示されているのが,小型軽量ファン。記者には厚さ1〜2mm程度に見えた。ファンとヒートパイプ,ヒートシンクを組み合わせた「ハイブリッドクーリングシステム」全体の展示はなかった。Wシリーズ,Tシリーズでは本体の左側面に空気孔があり,Rシリーズは本体の奥側面に空気孔がある。
図2 Wシリーズを分解した展示品。下段左から2番めに展示されているのが,小型軽量ファン。記者には厚さ1〜2mm程度に見えた。ファンとヒートパイプ,ヒートシンクを組み合わせた「ハイブリッドクーリングシステム」全体の展示はなかった。Wシリーズ,Tシリーズでは本体の左側面に空気孔があり,Rシリーズは本体の奥側面に空気孔がある。
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図3 過酷な使用環境に向けた産業用ノート・パソコン「TOUGHBOOK」。現在,松下電器産業の海外におけるノート・パソコンの販売台数のうち,約6割をTOUGHBOOKが占めているという。日本でのLet’snoteに相当するノート・パソコンは,海外ではTOUGHBOOKの知名度を生かし「TOUGHBOOK EXECUTIVE」として販売する。
図3 過酷な使用環境に向けた産業用ノート・パソコン「TOUGHBOOK」。現在,松下電器産業の海外におけるノート・パソコンの販売台数のうち,約6割をTOUGHBOOKが占めているという。日本でのLet’snoteに相当するノート・パソコンは,海外ではTOUGHBOOKの知名度を生かし「TOUGHBOOK EXECUTIVE」として販売する。
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