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4cm×8cmの電子ペーパーの上に,ボタンの樹脂を配置した。電子ペーパーの表示はモードに応じて切り替わる。現在は,一つのボタンの領域に対して3種類の文字や記号の表示が可能
4cm×8cmの電子ペーパーの上に,ボタンの樹脂を配置した。電子ペーパーの表示はモードに応じて切り替わる。現在は,一つのボタンの領域に対して3種類の文字や記号の表示が可能
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筐体の色は,電子ペーパーが用意できる5色に合わせて5種類用意した
筐体の色は,電子ペーパーが用意できる5色に合わせて5種類用意した
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 NTTドコモは,「CEATEC JAPAN 2007」において,操作キーの表示に電子ペーパーを利用した携帯電話機を参考出展している。この電子ペーパーは,米SiPix Imaging,Inc.製である。

 SiPix Imaging社の電子ペーパーは,樹脂基板上に作製した「マイクロカップ」と呼ぶ小部屋に,白色粒子と着色した液体を充填する構造を採る。こうして,白色粒子の白色と,着色した液体の色の2色表示を実現する。同社が現在提供できる電子ペーパーとして,青色,赤色,緑色,黄色,黒色の液体を利用した5種類の2色表示品があるという。NTTドコモは,これらの色に合わせる格好で,5種類の筐体を試作したという。「筐体の色と,電子ペーパーの表示色を合わせることで,表示を浮き上がらせる効果を狙った」(NTTドコモ)。

 NTTドコモは,操作キーの表示に電子ペーパーを利用した携帯電話機について,2年前から検討を進めていたとする。当初,採用する電子ペーパーの候補として,SiPix Imaging社製だけでなく,米E Ink Corp.製,富士通製,ブリヂストン製が候補に挙がっていたという。この中で,SiPix Imaging社製を選んだ理由ついて「指で押したときの圧力に対する耐性が高く,量産実績もあったため」(NTTドコモ)と説明する。

 E Ink社製の電子ペーパーは,マイクロカプセルを利用するため,検討時点ではこれが圧力に対する耐性が低いと考えた。富士通製については,カラー品の開発に重点を置いているため,コンセプトが異なると判断したという。ブリヂストン製については「その時点での量産実績がなかったため」(NTTドコモ)とする。ただし,実用化に向けてはどの電子ペーパーを利用するか再度検討するという。

 試作品の展示まで約2年を費やした理由は,大きく二つある。第一は,一つのボタンの領域に異なる種類の文字や記号を表示させるようにするため。当初は,一つのボタンの領域に一種類の文字や記号しか表示できなかったが,現在では3種類の文字や記号の表示が可能になった。

 第2の理由は,表示の切り替え(書き換え)速度を速くするため。現在は1秒程度で表示を切り替えることが可能という。

 今後,実用化に向けて,これら二つの課題をさらに改善したい考えだ。一つのボタンの領域に表示させる文字や記号については,現在の3種類以上に増やし,表示の切り替え速度については0.5秒程度を目指すという。

【申し入れ】NTTドコモより申し入れがあり,「実用化に向けてどの方式の電子ペーパーを利用するかは再度検討する」との一文を追加いたしました。また,記事中のSiPix社以外の電子ペーパーに対するNTTドコモの見解は,当初の検討時点ものであるとの申し入れがあり,一部記事を修正いたしました。

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