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図 RFID用IC「マジックストラップ」の展示。海外ではRFIDタグのことを「ストラップ」と呼ぶという。まずは物流現場に向ける。今後は小売業での利用が増えると見込んでおり,ICチップそのもののコスト低減が課題になりそうだ。
図 RFID用IC「マジックストラップ」の展示。海外ではRFIDタグのことを「ストラップ」と呼ぶという。まずは物流現場に向ける。今後は小売業での利用が増えると見込んでおり,ICチップそのもののコスト低減が課題になりそうだ。
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 村田製作所は,外部アンテナと導通させずに使えるRFID用IC「マジックストラップ」を開発した。一般的な絶縁性接着剤などでこのICを外部アンテナに張り付けるだけでRFIDタグを組み立てられる。ICを封止したパッケージの基板にごく近距離で通信するアンテナを内蔵して外部アンテナと無線通信する。このため,外部アンテナとICを導通させる必要がない。同社は2007年10月2~6日に幕張メッセで開催している「CEATEC JAPAN 2007」において試作品の展示とデモンストレーションを行っている。

 今回の製品は820~980MHzの周波数帯に対応し,欧州,米国,日本でRFID向けに利用される周波数帯すべてに対応する。対応する周波数帯域が広いため,従来のRFID用ICのように,周波数帯を切り替えるために外部アンテナにICを搭載する位置を変える必要がない。ポリプロピレン製のコンテナなどの誘電性物質へRFIDタグを張り付けることで,中心周波数帯域がずれて読み取り距離が減少するといったトラブルも起こりにくいという。ICと外部アンテナとの位置関係の精度は数mm単位でよいため,RFIDタグの組み立てコストの低減に役立つとする。従来は,アンテナとの導通を取るために導電性接着剤を用いたり,組み立てに数μm単位での位置精度が必要であり,組み立てコストが高いという課題があった。

 試作したRFID用ICの外形寸法は3.2mm×1.6mm×0.5mm。最小駆動電圧は3~5dBmである。ICのパッケージ基板でICとアンテナとの間のインピーダンス整合を図っているため,顧客はインピーダンス整合を考慮しなくて良いとする。まずは試作品のようないわゆる3216サイズ品1品種で量産の準備を進めており,2008年1月に量産を開始する。今後は,さらに小型化を進めてコスト低減を図るとする。

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