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ヤフー 事業推進本部デジタルホーム事業室室長の坂東浩之氏
ヤフー 事業推進本部デジタルホーム事業室室長の坂東浩之氏
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フルHDのテレビに地図情報を表示したところ。地図上の文字の大きさに強弱があることが分かる。
フルHDのテレビに地図情報を表示したところ。地図上の文字の大きさに強弱があることが分かる。
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 シャープのブースでは,同社がヤフーと共同開発した「Yahoo! HD for AQUOS」の試作サービスを展示している。このサービスは,ヤフーがインターネットで提供している地図情報や書籍関連情報,絵本などのWebサービスを,1920×1080の画素数を持つ「フルHD」対応液晶テレビ向けに提供するものだ。

 これまでのようにテレビをインターネットに接続して,WWWブラウザー上に単にWebサービスを表示するのではなく,もう1歩踏み込んでテレビでの使い勝手を考慮して開発したという。ヤフーで「Yahoo! HD for AQUOS」などの機器向けサービス開発を統括する,同社事業推進本部デジタルホーム事業室室長の坂東浩之氏に聞いた。

--最近のインターネット対応テレビはWWWブラウザーを標準搭載している。ブラウザーでヤフーのWebサービスにアクセスする場合と何が違うのか。

坂東 どうしたらフルHD対応の液晶テレビ向けに,使いやすいWebサービスを提供できるのかを真剣に考えた。単にAPIを経由してヤフーのサービスを出すだけでは不十分。実際にそれらをテレビに表示して評価してみないと,使いやすいかどうかは分からない。シャープとは「Yahoo! HD for AQUOS」について,ここ半年ほど共同開発を進めてきた。

--「Yahoo! HD for AQUOS」は具体的にどんな仕組みで動作しているのか。

坂東 シャープが販売する,インターネットに対応した液晶テレビ「AQUOS GXシリーズ」「同RXシリーズ」は,フルHDに対応した静止画を連続再生する独自ソフトウエアを実装している。
 今回試作したサービスは,2次元のベクター画像を表現するためのXMLベース言語「SVG」で記述したデータを,ヤフーがテレビ向けに出力し,シャープが開発したソフトウエアで表示している。ヤフーのWWWサーバーは,テレビからの要求に応じて通常のパソコン向けコンテンツをテレビ向けのSVGデータに変換して出力する。ただし,現在は動画には対応していない。

 「アクトビラ」などに対応したテレビが搭載するブラウザーは,画素数が最大で960×500までの静止画しか表示できない。これに対し,「Yahoo! HD for AQUOS」は1920×1080の解像度をフルに生かせる。
 それだけではない。表示する文字の大きさなども,ユーザーの使い勝手を考慮して強弱をつけている。例えば地図情報をテレビのブラウザーで表示すると,文字サイズが小さくなりすぎてテレビの視聴距離からは見えないことが多い。そこで,地図情報を提供するアルプス社に協力を依頼し,見られる頻度が高い地名などを大きく,頻度が低いものを小さく表示する工夫を加えた。また情報を単に詰め込んでも使いやすくはならない。テレビに表示する情報量に対する判断も重要になる。

--サービス化の予定は。

坂東 2007年度内には正式サービスを開始したい。このサービスをYahoo!JAPANのIDとひも付けたいが,パソコンと同じようにID,パスワードを入力するようなユーザー・インタフェースはテレビでは受け入れられない。独自のものを検討したい。

--2006年のCEATECで発表した,Yahoo!JAPANのWebサービスをテレビなどに表示する「Yahoo!Digital Home Engine」のサービス化の計画は。

坂東 2008年の早い段階に,「Yahoo!Digital Home Engine for DLNA」を開始したい。Windows XP/Vista搭載パソコンをサーバー,それにLAN経由で接続したDLNA対応テレビなどをクライアントとし,テレビなどにYahoo!JAPANのWebサービスを表示する。ヤフーが今後提供するYahoo!Digital Home Engineのモジュールをパソコンにインストールすると,そのモジュールが「Yahoo!フォト」や「Yahoo!ポッドキャスト」などに掲載された映像/音声をDLNA仕様に変換し,テレビなどで再生できるようにする。       (聞き手=内田 泰)