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 計測器の市場動向を見るうえで重要な統計の一つが,経済産業省がまとめた生産動態統計で,その中でも計測器の分野に該当する項目が「電気計測器」であることは前回述べた。その電気計測器からICテスタを除外すると,電気測定器と工業用計測制御機器の二つが生産高の大半を占める。

 二つのうちの工業用計測制御機器は,FA(factory automation)およびPA(process automation)が主な用途になる(図2)。この中で生産高が抜きんでているのがPA向けの機器である。上位の「プロセス監視制御システム」と「その他PA計測制御機器」を合わせると,工業用計測制御機器生産高のかなりの部分をPA用が占めている。

 主に物品や固体を扱う機器を対象にしたFAに比べ,液体や気体を扱う機器を対象とするPAは,温度,圧力,流量など多くのパラメータを基にした微妙な制御を必要とすることが多い。このため,どうしても制御システムが複雑になる。多くの機器や高価な機器が必要になることから,生産高および生産量のいずれもFA用よりも圧倒的に大きくなっている。

図2

 もう一つの電気測定器は,主に電圧や電流などの電気量を測定する機器である(図3)。多くの技術者が使っているオシロスコープやスペクトラム・アナライザなどは,このカテゴリに含まれる。

 ここで最近目立っているのが,「波形測定器」である。同カテゴリ内で占める比率がグングン伸びている。主なけん引役は,高機能化と高性能化が進むオシロ・スコープである。

 伸びている大きな要因の一つは,「PCI Express」をはじめとする高速シリアル・インタフェースが普及しはじめたことだ。高速シリアル・インタフェースでは,高速化に伴ってデジタル信号のアナログ波形の品質を確保することが重要になっている。

 次回以降では,多くの技術者にとって身近な機器が多い電子計測器を中心に最近の製品動向を見てみる。(次回に続く)

図3