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 不二越は,特殊溶解などの新製法を確立し,ミクロ制御合金「FM ALLOY」を開発した。不純物が少なく結晶粒が微小で,炭化物を均一に含むのが特徴。結晶粒が細かいので,疲労強度や靱(じん)性,耐食性,加工性,鏡面性が高い。

 自動車や航空機,精密機械で使用する機能部品材料には,特殊鋼の基礎性能である耐摩耗性などに加えて,高い剛性や耐熱性,耐食性,加工性が求められている。そこで不二越は,同社が持つ高合金の材料設計技術,特殊溶解などの製造プロセス,評価技術を生かして,FM ALLOYを開発した。

 具体的には,溶解技術・ノウハウを基に,新しい真空誘導溶解(VIM)炉やエレクトロスラグ再溶解(ESR)炉を導入。VIM炉によって「国内最高」(同社)の真空度を達成し,ミクロ組織を精密に制御する技術を確立した。さらに,ESR炉で偏析や不純物を除去し,大型部品へ適用を可能とした。これに伴い同社は,VIM炉とESR炉を包む溶解工場を建設。新工場の延べ床面積は約3100m2で,設備投資額は約30億円だった。

 同社はFM ALLOYを,航空機・船舶・自動車部品,超精密機械部品など向けの「EXEO」シリーズ,高機能樹脂対応耐食・鏡面プラスチック成形材向けの「PROVA」シリーズとして販売する。これにより,航空機や船舶,自動車,電機・電子,超精密機械部品といった新しい分野を開拓する狙いだ。