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図1◎使用済み蛍光灯のガラスを再利用した「あかり安心サービス専用蛍光灯」
図1◎使用済み蛍光灯のガラスを再利用した「あかり安心サービス専用蛍光灯」
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 松下電工は,使用済みの蛍光灯のガラスを新しい蛍光灯ガラスへ再利用することに成功した。同社が2002年4月に開始した「あかり安心サービス」で回収した蛍光灯の一部を,新たに生産する直管蛍光灯の材料として使うもの。同社はこの蛍光灯を,2007年11月1日から「あかり安心サービス専用蛍光灯」として提供する(図2)。

 使用済み蛍光灯のリサイクル・フローは,以下の通り(図2)。まず,使用済み蛍光灯のガラスを切断し,洗浄・乾燥した後,口金やガラス,水銀などに分別する。そうして得たガラスを,松下電器産業照明社の高槻工場内にあるランプ専用ガラス溶融炉で新しいガラスに再生し,利用する。再利用ガラスを溶融炉に投入することで,炉のエネルギ効率が向上し,ガラス生産時のCO2排出量が減る,という効果もある。

 あかり安心サービスは,契約した法人(顧客)が使用する蛍光灯の所有権を一括してサービス会社に譲渡し,サービス会社がその顧客に対して直管蛍光灯を貸与するもの(Tech-On!関連記事)。蛍光灯が切れた場合は,サービス会社から顧客に新品の蛍光灯を供給する。使用済みの蛍光灯については,サービス会社が回収し,中間処理会社を介して処理する。

 破砕のない状態で蛍光灯を回収するほか,処理方法やガラス中の不純物の含有量について基準を設けることで,品質を確保する。さらに顧客やサービス会社,中間処理業者,松下電工は,回収した蛍光灯の処理状況をインターネット経由で随時確認し,回収した製品の量を把握できる上,それを追跡管理することで,そのほかの廃棄物が混合するのを防げる。

 同サービスを利用すると,顧客は蛍光灯の所有権を持たないので排出者責任が生じず,契約と同時に蛍光灯のゼロ・エミッションを達成できる。マニフェストの発行・管理や処理場の確認をする必要がなくなり,環境経営コストを削減できるのも,顧客の利点という。

 これまで同社は,あかり安心サービスで回収した使用済み蛍光灯を,中間処理会社で処理した後,ガラス部分はグラスウールや軽量骨材,タイルなどに再利用してきた。さらに今回,新しい蛍光灯用ガラスに再利用する事業を開始することで,同サービスの事業価値を高められるとみる。同サービスの2007年9月末時点での契約法人数は,約800法人(事業所では約4400)。2010年には,2000の法人(事業所数で1万)に増やす目標だ。

図2◎リサイクル・フロー
図2◎リサイクル・フロー
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