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記者発表会で質問を聞くQuickLogic社 Vice President, Wordwide Salesの Michael Brown氏

 アンチフューズ・プログラミング方式のFPGAメーカ,米QuickLogic Corp.は日本事務所の開設を機に,東京で記者発表会を16日に開いた。来年に出荷予定の製品などについて明らかにした。

 現在,同社は0.35μmのプロセスで製造したチップを供給している。シリコン・ファウンダリは,台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.) と米Cypress Semiconductor Corp. である。2000年には,0.25μmへ切り替える。第1四半期には,0.25μmのチップのサンプル出荷を始め,第2四半期には,量産出荷の計画。

 ハード・タイプのIPコアとFPGAを1チップにしたFPGA「ESP:Embedded Standard Product」の品種も増やす(EDA Online関連記事1)。現在,PCIバス回路に関しては,32ビット/64ビット,33MHz/66MHz,マスタ/ターゲットと,完全にカバーしているという。2000年中には,PCI-Xバス回路やSystem I/O回路のIPコアをもつESPを発表の予定である。

日本での売上げの伸びは48%

 QuickLogic社の世界全体の売上げに占める日本の割合が次第に大きくなってきているという。現在,それは12%。これまでの3社の販売代理店に加えて,日本事務所の開設で,日本の売上げのさらなる増加をねらう。1998年に比べて,1999年の日本の売上げは48%増えると見込む。

 なお,同社は1999年10月にNASDAQに上場し,業績を公開するようになった。それによると,1999年第3四半期の売上高は,1040万米ドル。前年同期は790万米ドルだった。

 同社は,10月に,24時間-48時間で発注主の手元にプログラム済みFPGAを送り届けるサービス「WebASIC」を開始した(EDA Online関連記事2)。現在までに,世界中で100品種,日本で10品種届けた。このサービスの知名度,設計に要する時間を考えると,これらは1カ月間の実績とみなせるという。

 なお,このサービスのアジアのプログラミング拠点は,当初予定のシンガポールから韓国に変更になった。韓国の拠点は今月中に稼動予定で,来年の早い時期に,アジアでも24時間で届ける体制が整う見込み。こうした拠点の充実などで,2000年第1四半期には,WebASICで1000品種近くの受注をもくろむ。