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 米Cisco Systems, Inc. は,来週(1999年11月15日から19日)にも無線インターネット製品を発表する。オフィスや家庭内といった,固定環境での利用を想定したFWA(fixed wireless access)あるいはWLL(wireless local loop)と呼ばれる分野の製品だ。出荷は,1999年末になるもよう。

 同製品は,Cisco社が1998年11月に買収した米Clarity Wireless Corp.(買収の発表資料)の技術をベースにしている。具体的には,ディジタル・テレビの変調方式として使われるOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)をベースとしたVOFDM(vector orthogonal frequency division multiplexing)と呼ぶ技術を採用する。

 VOFDMに関しては,Cisco社を含む機器メーカと半導体メーカなど10社が,関連製品のコスト・ダウンをねらって共同で仕様を作成することで合意していた(発表資料)。Cisco社の製品は,この仕様に準拠したものとなる。同グループが作成する仕様は,物理層のVOFDMとその上のMAC(media access control)層を定めたもので,年内に発表される見込み。

 VOFDM製品の無線部分の伝送速度は数Mビット/秒を実現するもようで,電話回線を使うADSL(asymmetric digital subscriber line)モデムやCATV網を使うケーブル・モデムと対抗するものとなる。接続形態は,1対1接続(point-to-point)あるいは1対多接続(point-to-multipoint)のいずれかである。利用する周波数帯はマイクロ波を想定しているため,基地局が見通せない場所でも利用できる。日本国内でも本格利用が始まったミリ波や準ミリ波(22MHz,26MHz,38MHz)では,ユーザの利用範囲は見通しが利く場所に限定される。