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 世界最大のパソコン関連技術の展示会「COMDEX/Fall」が,11月16日(月曜日)から始まる。主催者である米ZD Events Inc.の発表によれば,参加予想人数は22万人と昨年に比べて5000人多い。ただし,「昨年よりも若干少なそうだというウワサを聞いた」(ラスベガス空港で客待ちをしていたタクシーの運転手)という声もある。

 前日の夜には,COMDEXの前夜を飾るイベントとしてすっかり名物になった,米Microsoft Corp.会長兼CEOの Bill Gates氏による基調講演が開かれた。

 Gates氏の講演は,新しい技術を公表したり,講演中に聴衆の笑いを誘うために使うビデオ・クリップを新しくするなど最近の基調講演に比べれば,興味を引く内容が多かった。ただし,話題の多くは5年後,10年後の夢を語るものではなく,ここ1年先,2年先についての現実的な技術に関してだった。ここ1年ほど続けてきた,使いやすいパソコンの実現や,テレビとパソコンの融合の話題にはほとんど触れなかった。

 注目を集めたのは,「Crear Type」と呼ぶ液晶ディスプレイ用のフォントの表示技術である。電子書籍やビジネス・ソフトなどを液晶ディスプレイで表示するときに「見かけ上の解像度を3倍に高める技術」(Microsoft社)だ。同社の研究所で開発を進めている。ただし,「技術の詳細はまだ明らかにできない」という。

 もう一つの注目技術としてGates氏は,プライバシ保護技術やセキュリティ技術を挙げた。「パスワードでは弱い。スマート・カードと暗証番号,指紋認識などを組み合わせた技術を使ったほうがいい」と語る同氏の表情は,「ICカードをパソコンの標準機能に」という決意を示したように見えた。
 「The best is yet to come」――Gates氏は「まだまだ先に進むぞ」という決意で講演の最後を締めくくった。