米Ansoft Corp.(ホームページ)は,高周波IC向けEDA環境「Serenade」をバージョン8.5にアップ・グレードした(リリース文)。今回の目玉は,Serenade中の回路シミュレータ「Harmonica」とシステム・シミュレータ「Symphony」で,ユーザ独自モデルを扱いやすくした点である。Yパラメータ行列と雑音補正マトリクスを用いて定義した線形モデルは,Windowsのdll(dynamic link library)としてインプリメントされる。このモデルは,シミュレーション中,自動的にアタッチされる。
さらに,Symphonyでは,機能モデルも使える。この機能モデルは,米The MathWorks, Inc.の「MATLAB」の中間言語(*.mファイル)としても定義できる。Symphony実行中にこのモデルが呼び出されると,MATLABが自動的に立ち上がる。また,Harmonicaでは,SiGeトランジスタに向くというBerkeley Short-channel IGFET Model (BSIM3v3.2)に対応できるようになった。