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 米Infinite Technology Corp.は,書籍の自費出版に近いビジネス・モデルでシステムLSIを開発・販売する事業を始めると発表した(リリース文)。同社は,テキサス州に本社を置くIPコア・ベンダ・設計サービス会社(ホームページ)。今回のビジネス・モデルは,SCOPE(SemiConductor Original Publishing Enterprise)と名づけた。SCOPEでは,ファブレス半導体メーカを自ら起業する気持ちはないが,LSIを開発・販売したい設計者から設計を募る。Infinite社がこの設計でLSIを作りたい顧客を見つける。顧客が見つかれば,シリコン・ファウンダリにLSIを製造する注文を出す。LSIはシリコン・ファウンダリから顧客に提供される。顧客は,チップの製造代金をシリコン・ファウンダリに,ロイヤリティをInfinite社に支払う。設計を請け負った設計者には,ロイヤリティの一部がInfinite社からまわる。

 ただし,SCOPEには,一つ"建築条件"がある。当該LSIが,Infinite社のDSPコア「RADcore」を含むことだ。Infinite社は自費出版の著者に当たる設計者に,このDSPコアと開発ツール(ソフトウエア)を提供する。Infinite社はSCOPEのシリコン・ファウンダリとして,台湾TSMC台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)と契約した。TSMCの0.25μmプロセスで,RADcoreが作れるようにする。