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 2000年7月22日,日米欧8カ国による主要国首脳会議(沖縄サミット)は,IT沖縄憲章(グローバルな情報社会に関する沖縄憲章)を採択した。情報通信技術(IT)の政治的,経済的立場に関して,主要国首脳が統一見解を発表するのは初めて。(1)情報通信技術が社会や経済に提供する機会の活用(Digital Opportunities)や,(2)地域差,世代差などが原因で生まれる情報格差(Digital Divide)の解消を大きな柱に,今後の課題と進むべき道を示した。

21世紀を形作る最強の力

 憲章の冒頭では情報通信技術を「21世紀を形作る最強の力の一つ」と位置付けた。情報通信技術を牽引するのはあくまで民間企業で,政府は「不当な規制的介入を避け,一貫性のある取り組みをすることが重要」と民間主導を支持する。(1)の具体的な取り組みでも,基本的にこれまで民間企業が中心となって進めてきた情報通信<技術の進化を継続させる方針を採る。たとえば,情報通信に関わる製品やサービス分野での競争促進,市場開放を今後も継続することや,WTO(世界貿易機関)やOECDなどで進んでいいる電子商取引の枠組み作りを継続すること,消費者・プライバシー保護の構築などを挙げている。

 ビジネス・モデル特許の扱いで注目を集めた知的財産権に関しては,「知的所有権の保護が枢要である」とするにとどまり,具体的に触れることはなかった。各国の関係当局で現在進行中の協議を今後も継続させることを示唆している。

作業部会で課題を検討

 このほか,情報通信技術に関する作業部会「ディジタル・オポテュニティ作業部会(Digital Opportunity Task Force,DOTフォース)」設立し,今回憲章で提言した情報格差に対する意識向上や,民間企業の提言の検討などを進める。DOTフォースは,2001年にイタリアのジェノバ市で開催される次回サミットで活動結果を報告する。同作業部会が優先的に取り組む分野は,開発途上国のネットワーク環境整備,通信インフラの相互接続性の向上,情報通信技術の利用費用引き下げなど。ただし,部会参加者や設立時期などの詳細はまだ決まっていない。