PR

 矢野経済研究所の調査によれば,2006年におけるHDDの世界出荷台数は対前年同期比15.5%増の4億2310万台だったという(発表資料)。パソコン向けの需要が堅調に伸び,出荷台数の増加に貢献した。パソコン向けHDDは,先進国ではノート・パソコン向けを中心に,新興国ではデスクトップ・パソコン向けを中心に需要が増加している。パソコン向け以外の民生分野では,カーナビやゲーム機向けなどが市場を牽引したという。

 2006年のメーカー別出荷台数シェアを見ると,2006年5月に完了した米Seagate Technology LLCによる米Maxtor Corp.買収を受けて,各メーカーはMaxtor社のシェアを吸収し,総じてシェアを上昇させた。特に首位のSeagate Technology社と2位の米Western Digital Corp.がシェアを伸ばしたという。両社のシェアはそれぞれ,33.9%と21.2%。この2社は,以前から3.5インチ型市場で大きなシェアを獲得していたが,現在2.5インチ型市場でもシェアを伸ばしているという。以下,米Hitachi Global Storage Technologies, Inc.(HGST社)の16.4%,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.の10.9%,東芝の9.3%,富士通の7.3%と続く。

2006年のメーカー別出荷台数シェア
2006年のメーカー別出荷台数シェア (画像のクリックで拡大)

外形寸法別の世界出荷台数の予測
外形寸法別の世界出荷台数の予測 (画像のクリックで拡大)
 今後の世界出荷台数は2007年に4億8510万台,2008年に5億5530万台,2010年に6億9790万台に達すると見込む。2010年までの年平均成長率は約11%となる見通し。2007年の予測出荷台数の外形寸法別の内訳は,3.5インチ型が3億750万台,2.5インチ型が1億4940万台,1.8インチ型が2450万台,1.0インチ型以下が370万台である。

2006年に最も出荷台数が伸びたのは2.5インチ型市場

 2006年の外形寸法別出荷台数を見ると,前年から最も伸びたのは2.5インチ型。ノート・パソコン向けに加え,カーナビおよびゲーム機といった民生機器向けの需要が拡大し,対前年比46.2%増の1億1960万台を出荷した。このうちパソコン向けは91%を占める。矢野経済は,2.5インチHDD市場を中長期的に見て,今後最も伸びる市場と予測する。

外形寸法別の世界出荷台数の推移
外形寸法別の世界出荷台数の推移 (画像のクリックで拡大)

 3.5インチ型も,デスクトップ・パソコン向けやサーバー向けを中心に安定して推移した。2006年の出荷台数は,対前年比7.9%増の2億7400万台。今後はパソコンやサーバー機向け以上に,HDDレコーダーやセットトップ・ボックス向けなどの成長が期待できるとする。矢野経済研究所によれば,パソコン以外の用途に向けた3.5インチHDDの出荷台数は,2010年に2006年比で約2.8倍に増加し,3.5インチHDD市場全体の1/4に達する見通しという。

 一方,1.8インチ型以下の市場は今後の成長が厳しいとみる。これまで1.8インチ型以下のHDDは,米Apple Inc.の携帯型メディア・プレーヤー「iPod」への搭載などによって,急激に出荷台数を増やしてきた。しかし,iPodの記憶装置がHDDからフラッシュ・メモリに移行しつつあるため,今後出荷台数が安定的に成長するのは難しいとする。2006年には,1.0インチ型以下のHDDの記憶容量がフラッシュ・メモリに追い抜かれ,前年から出荷台数を減少させたが,2007年には1.8インチ型の市場でも出荷台数が減少すると予測する。

この記事を中国語で読む