PR

携帯電話機,ノート・パソコン, 携帯型情報機器,携帯型ゲーム機, ディジタル・スチル・カメラ,腕時計…。 さまざまな機器が,無線でつながる。 もうケーブルは要らない。 1300社を超える企業が, たった一つのインタフェースを選ぶ。 それが「Bluetooth」。

第1部 <応用動向> 大手メーカが続々名乗り対抗技術は見えず
第2部 <インタフェースLSI> 2001年には1チップに「5米ドル」が射程に入る
第3部 <標準仕様の読み方> 相互接続できなければBluetoothとは呼べない

第1部<応用動向>
大手メーカが次々名乗り,対抗技術はみえず

 Bluetoothがエレクトロニクス業界を席捲する―――。携帯電話機,ノート・パソコン,携帯型情報機器,ディジタル・スチル・カメラ(ディジカメ),携帯型ゲーム機など,さまざまな機器メーカが搭載に向けて動き出している。自動車メーカや,エレクトロニクス業界以外の企業も,支持を明らかにした。これほどまでに幅広い分野から注目されるインタフェースは,これまでに例がない。

 2000年中旬から,Bluetooth対応機器が姿を現す。先軸を切るのが携帯電話機メーカ。これまではスウェーデンEricsson社とフィンランドNokia社の動きだけが目立っていた。ここにきて,国内の携帯電話サービス事業者がBluetooth対応を表明している。NTTドコモは,2001年3月の次世代移動体通信システム(W-CDMA)のサービス開始時に合わせて,Bluetooth搭載機を用意する。IDO(日本移動通信)は2000年夏を,ターゲットに据える。

 パソコン関連では,これまで態度を明らかにしてこなかった米Microsoft Corp.がついに動いた。業界団体Bluetooth SIG(Special Interest Group)の主導企業(プロモータ)として,早ければ1999年12月にも加わる。組み込みOS「Windows CE」などへの搭載を予定する。AV(audio-visual)分野ではソニーが,開発に名乗りを上げた。自動車関連では,トヨタ自動車が自動車向けBluetooth仕様の策定に入った。


まずは携帯電話機を制す
Bluetoothインタフェースへの賛同がこれほど多く集まった理由の一つは,数千万規模の出荷量が見込めることにある。それは,携帯電話機への搭載が有力視されていることに起因する。たとえば,携帯電話機の出荷台数の上位企業は,すべてBluetoothに対して積極的に対応するかまえを見せている。プロモータは,Bluetooth SIG(Special Interest Group)の主導企業であり,アダプタは加盟企業である。(表:米GartnerGroupのDataquest部門がまとめた1998年の世界携帯電話機出荷台数調査を基に本誌作成)


事業者の収益が上がる方向へ
Bluetoothを支持する各メーカだが,そのねらいは異なる。大きく三つに分けることができる。第1はWWW閲覧データや電子メールのデータなど,これまで有線接続においてもやりとりされていたデータを無線インタフェースでやりとりする方向である。第2は,音声データや画像ファイル・データなどをやりとりするもの。たとえばMP3プレーヤと携帯電話機の間や,ヘッドセットと携帯電話機の間を接続する用途である。第3は制御データや,暗証番号データなどを送受信するもの。いずれの場合も,トラヒックが上昇し,携帯電話サービス事業者にとっては利益の増大につながる。(図:本誌)