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 米iSuppli Corp.は有機ELテレビ市場の予測を発表した(発表資料)。それによると,有機ELテレビの可能性は大きいものの,市場はまだ初期段階にあり,現状で液晶テレビやPDPテレビと競争するのは難しいという。2007年における有機ELテレビの出荷台数は3000台。出荷台数が大幅に伸びるのは2013年以降と予測する。2013年の出荷台数は280万台を見込む。2007~2013年までの年間平均成長率は212.3%である。一方,2007年の売上高は200万米ドルで,2013年には14億米ドルに達する見通し。売上高の年間平均成長率は206.8%である。

有機ELテレビの世界市場の予測
有機ELテレビの世界市場の予測 (画像のクリックで拡大)

 2007年12月にソニーが11型の有機ELテレビ「XEL-1」を発売したことによって,市場に初めて有機ELテレビが登場した(Tech-On!の関連記事)。ソニーはXEL-1を1800米ドル(20万円)で販売したが,購入層は豊かで技術に精通した人に限られ,出荷台数は小規模にとどまるだろうとiSuppli社は予測する。加えて,20万円という価格でも,ソニーは1台当たりにつき損失を計上することになると分析する。2009年には東芝や松下電器産業など数社が有機ELテレビ市場への参入を計画しているが,これらの企業が市場に参入する主な動機は,「有機ELテレビを生産できる」と業界に示すこととiSuppli社は説明する。

 iSuppli社は,有機ELパネルが市場に影響力を持つためには,現在の課題を解決することが必要と主張する。課題の一つは,アクティブ・マトリクス型有機ELパネルの製造プロセスの効率が悪いこと。画面寸法が大きくなると,歩留まりと製造効率が悪くなる。このことから,今後数年間におけるアクティブ・マトリクス型有機ELパネルの主な用途は,ディスプレイが小さい携帯電話機や携帯型メディア・プレーヤーとする。また,寿命が短いことも課題という。

 ただし,有機ELパネルは既に携帯電話機や携帯型メディア・プレーヤーといった携帯機器に採用されていることから,有機ELテレビが車載機器やモバイル・テレビ,台所向けテレビといった小型画面のテレビで普及していく見通しは明るいとする。また,液晶テレビやPDPテレビといった他の種類のテレビと競合できる大型のテレビ向け有機ELパネルを手ごろな価格で製造することも,長期的には有望と予測する。

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