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 矢野経済研究所は,プリペイド式電子マネー市場の調査結果を発表した(発表資料)。2006年度におけるプリペイド式電子マネーの発行額は,対前年度比33.3%増の3547億7500万円。前年度から大きく伸びた主因は,ビットワレットが運営する「Edy」やJR東日本の「Suica」といった汎用性の高いプリペイド式非接触IC型電子マネーの利用が拡大していることによるという。特に小額決済市場において急速に拡大しているとする。加えて,ネットワーク型電子マネーも,ブロードバンド回線の普及に伴ってデジタル・コンテンツ購入の際の利用が増えており,市場拡大に貢献した。ただし,今回調査した発行額は,SuicaやPASMOなど交通機関の乗車券と一体となった電子マネーのショッピング利用額は含むが,乗車券としての利用額は含まない。

プリペイド式電子マネーの発行額の推移
プリペイド式電子マネーの発行額の推移 (画像のクリックで拡大)

 2006年度のプリペイド式電子マネーの発行額の内訳は,プリペイド式非接触IC型電子マネーが対前年度比62.8%増の1501億7500万円,プリペイド式接触IC型電子マネーが前年度と同水準の1200億円,ネットワーク型電子マネーが同57.5%増の756億円,プラスチック・カード型プリペイド・カードが同50%増の90億円である。プラスチック・カード型プリペイド・カードは,米Apple Inc.の「iTunes Music Card 」などのプラスチック・カード型の商品券のことを指す。

 今後は,Edy発行額の拡大に加えて,交通機関の乗車券と一体化した電子マネーの利用拡大,流通系の事業者が発行する「nanaco」や「WAON」の小額決済での利用拡大によって,プリペイド式電子マネーの発行額が急速に増加すると予測する。2010年度のプリペイド式電子マネーの発行額は,2006年度比4.4倍の1兆5751億6400万円となる見通し。最も伸びると期待されるのはプラスチック・カード型プリペイド・カードで,2010年の予想発行額は対2006年度比54.4倍の4900億円。2007年10月末の時点で導入企業が100社を超えており,今後も小売業を中心に導入が進むとみる。このほか,2010年度における発行額は,プリペイド式非接触IC型電子マネーが8354億8900万円,ネットワーク型電子マネーが1896億7500万円と予測する。

プリペイド式電子マネーの発行額の予測
プリペイド式電子マネーの発行額の予測 (画像のクリックで拡大)