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 富士通は2007年12月10日,データセンターの省エネルギー化を目的として,コンサルティングから設備の設計,構築,運用までを行うサービス「グリーン・インフラ・ソリューション」を開始した。

 このサービスは,データセンターにおけるITファシリティの電力消費量の削減を狙ったもの。ここでいうITファシリティとは空調や電源,照明といった設備のことで,データセンターの設備からサーバや通信機器などのIT機器を除いたものである。富士通は全国50カ所でデータセンターを運営しているが,そこから得たデータによると,ITファシリティの電力消費量はデータセンター全体の約55%を占めており,全体の電力削減を考える上でITファシリティへの対策は重要な位置を占めるという(図1)。

図1:「グリーン・インフラ・ソリューション」の目的。
図1:「グリーン・インフラ・ソリューション」の目的。 (画像のクリックで拡大)

 今回のサービスによる消費電力の削減は,基本的には顧客の設備が古いほど効果を発揮する。例えば,空調設備などの減価償却期間である15年前のデータセンターでは,50%程度の電力を削減できると同社は見込む。

 具体的なサービスの内容としては,まず顧客の所有する設備を分析し,省電力化というパラメータを最も重視しつつ設計案を作る。この際,どの程度の省電力化を実現できるかといったことを,具体的な数値として顧客に提示する。その後,コスト面などを顧客と相談し,設備の改築や新築,あるいは富士通のデータセンターを利用したアウトソーシングといった提案を行う(図2)。富士通は,自社のデータセンターの設計・運用時に得た,冷却効率の高い機器配置法などのノウハウを顧客の設備の分析や設計に利用する。

図2:「グリーン・インフラ・ソリューション」のサービス内容。設備の改修や構築,もしくはアウトソーシングを提案する。
図2:「グリーン・インフラ・ソリューション」のサービス内容。設備の改修や構築,もしくはアウトソーシングを提案する。 (画像のクリックで拡大)

 

他社との競合にも自信

 富士通によれば,この「グリーン・インフラ・ソリューション」は,NECや日本IBM,日立製作所などが既に発表している同様のサービスと比べて「内容はそれほど違わない」という。だが,同社は「国内ITアウトソーシングの市場で約25%」(同社)のシェアを持つという。これは国内で1位とされ,すでに「サービスの対象となりうる多くの顧客を抱えている強みがある」(同社の常務理事兼サービスビジネス本部長の阿部孝明氏)とした。なお,同社は今回のサービスで,今後3年間に50億円売り上げることを狙う。

図3:富士通のデータセンターに今後実装していく予定の環境技術。これらのデータセンターから得たデータを,今回のサービスに利用していく。ちなみに,右上の「電力/データセンターGRID」は,グリッド・コンピューティングの概念をデータセンター間の負荷配分に応用する試みである。
図3:富士通のデータセンターに今後実装していく予定の環境技術。これらのデータセンターから得たデータを,今回のサービスに利用していく。ちなみに,右上の「電力/データセンターGRID」は,グリッド・コンピューティングの概念をデータセンター間の負荷配分に応用する試みである。 (画像のクリックで拡大)