インテルは99年8月2日,600MHz動作のPentium IIIと500MHz動作のCeleronを追加し,同日から量産出荷を開始したと発表した。1000個購入する場合の単価は,Pentium IIIの600MHz動作版が8万2930円,Celeronの500MHz動作版が2万700円。
600MHz版Pen IIIで3Dグラフィックス処理などの性能が5%向上
インテルの公開資料によれば,600MHz動作版Pentium III搭載パソコンの性能は,3次元グラフィックス処理ソフトなどが中心のHigh End Winstone 99ベンチマークを実行した場合に33.2,オフィス製品などが中心のBusiness Winstone 99ベンチマークを実行した場合は26.2である。これを550MHz動作のPentium IIIと比較すると,High End Winstone 99で5.4%増,Business Winstone 99では3.6%増である。
動作周波数を高めたことによる性能への効果は,3次元グラフィックスなどベクトル演算処理を多く含むアプリケーションを使う場合に大きい。これは3次元グラフィックスや動画/音声といったベクトル・データを処理するための拡張命令セット「Streaming SIMD Extension」を使った演算処理性能が動作周波数を高めることによって向上するためと見られる。(佐藤 康朗=ニュースセンター)