米Intersil Corp.(かつての米Harris Corp.の半導体部門:ホームページ)は、4チップで構成する無線LAN向けチップ・セット「PRISM 2.5」を発表した。同社従来品の「PRISM?」は5チップ構成だった。動作周波数2.4GHz、最大データ伝送速度11Mビット/秒などの基本性能は従来品と同じである。チップ数が一つ減ったのは、ベースバンド・プロセサとMAC(medium access controller)LSIを1チップに集積したからである。チップ数が減ったことで、プリント回路基板への実装面積を削減できる。このため同社では、無線LANアダプタ・カードの実現や、PDAやデジカメへの搭載が可能になると見ている。
具体的なチップの構成は以下の通りだ。(1)パワー・アンプIC「ICW3984」。同社従来品に比べて、価格を低減したという。(2)RF/IFコンバータIC「HFA3683IR」。同社従来品に比べて、低価格化と小型化を実現しているという。(3)I/Q変復調IC「HFA3783」。このチップはPRISM?と同じ。(4)ベースバンド・プロセサとMAC機能を集積したLSI「ICW870」。2チップで構成していた同社従来品に比べて、マルチパス性能を改善し、スループットを高めたという。
(1)~(3)はSiGeバイポーラ-CMOS技術で製造し、(4)はCMOS技術で製造する。(1)、(2)、(4)は、2000年第2四半期からサンプル出荷を始める計画で、量産は2000年第3四半期の前半に開始する予定である。(3)はすでに販売している。価格については同社まで。国内の連絡先はインターシル、電話番号は(03)5333-6640。(山下)