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 伊仏合弁STMicroelectronics社は,STM8シリーズの次世代コアを搭載した8ビットマイコン「STM8Sファミリ」を発表した(発表資料)。高速・高性能でコード密度の高いコアに,堅牢性と信頼性に優れた周辺回路,メモリやEEPROMを統合したものである。産業用途や家電アプリケーション用途などに向く

 8ビットのSTM8コアは,32ビットのメモリ・インタフェースと3段のパイプラインを持ち,24MHz駆動時のピーク性能は20MIPSに達する。スタックポインタと16ビットのインデックスレジスタを拡張することで,64Kバイトのページングの壁を越えて16Mバイトまでのリニアメモリ空間を利用できる。さらに,スタックポインタ操作の強化や新たなアドレッシングモード,C言語やリアルタイム処理に対応した新命令などの追加により,コード密度を高く保ったままで高いプロセサ効率を確保できる。

 この新コアに加え,STM8Sファミリでは4Kバイト~128Kバイトのオンチップ・フラッシュメモリを搭載する。同時に搭載される最大2KバイトのEEPROMは,外部接続のEEPROMに匹敵する性能と,最低30万回に及ぶライトサイクルが保障される。

 STM8Sファミリーを使っての開発は,ソフトウエアとパッケージの両面で互換性が保たれていることがアドバンテージとなる。特に周辺回路は,同社のSTM32シリーズを含む既存の周辺回路と互換性が保たれている。具体的には16ビットタイマーやPWMコントローラ,U(S)ART/SPI/I2C/CAN 2.0などが含まれる。16MHzのRCオシレータやPOR(Power On Reset)/BOR(Brown-Out Reset)回路などの周辺回路も集積されているため,産業用アプリケーションにおいて実装面積や部品点数を低く抑えられる。

 信頼性と堅牢性の面では,二つの独立したウォッチドッグ・タイマやクロックソースの秘匿化,コンフィギュレーションオプション,EMSリセットなどを用意している。インサーキットデバッグモジュールを使って,シングルワイヤデバッグも可能である。

 消費電力に関してはアプリケーションの要求する反応時間に合わせて4種類のローパワーモードが用意され,バッテリで動作する様々なデバイスやモーター制御,サーキットブレーカーなど幅広い範囲に適応する。供給電圧は3.0~5.5Vとなっている。

 STM8Sファミリは32~80ピンのLQFP,20~48ピンのQFN,および20ピンのTSSOPで供給される。LQFP 32ピンパッケージで32Kバイトのオンチップ・フラッシュメモリを搭載した製品は,約10万個購入時の価格が0.75米ドル未満。すでに一部の顧客にサンプル出荷を開始しており,まもなく広い範囲へのサンプル出荷を開始する。