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 一方,YouTubeのような動画共有サービスのサーバーを日本国内で運営すると,著作権者の許可なくコンテンツが掲載され閲覧が可能になった時点で,サービスの運営者は基本的に違法行為をおかしたとみなされます(図1)。日本の著作権法が著作権者に認めている「送信可能化権」という権利を侵害するためです。送信可能化とは,インターネット上のサーバーや,Winnyなどのファイル交換ソフトウエアを利用しているパソコンのように,一般の人たちの要求に応じて情報を自動的に送れる装置にコンテンツを記録することを指します。

図1 ユーザーが,インターネットのサーバーなどに,著作権者に無断でコンテンツをアップロードすることは法律で禁じられている。コンテンツの出所が,CDなどのように自由に複製できるものであろうと,デジタル放送などのように複製制限がかかっているものであろうと,違法であることに代わりはない。
図1 ユーザーが,インターネットのサーバーなどに,著作権者に無断でコンテンツをアップロードすることは法律で禁じられている。コンテンツの出所が,CDなどのように自由に複製できるものであろうと,デジタル放送などのように複製制限がかかっているものであろうと,違法であることに代わりはない。 (画像のクリックで拡大)

 実際,日本音楽著作権協会(JASRAC)は,動画共有サイト「TVブレイク」を運営するジャストオンラインを,送信可能化権の侵害を根拠にして2008年8月6日に提訴しました。ただしジャストオンライン側は,2002年に施行された「プロバイダ責任限定法」の規定に基づきTVブレイクを問題のないように運営してきたと主張しており,JASRACと全面的に争う姿勢です注2)

注2) 日本の著作権法上でサービス提供側がどのようにみなされるのかは,ITproに連載中の『松島淳也の「IT法務ライブラリ」』で,「著作権の間接侵害(1)録画予約サービス等における侵害行為の主体は提供側かユーザー側か?」「同(2)」「同(3)」「同(4)」「同(5)」に解説があります。