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 インターネットのサービスを家電にどう取り込むか。今回のCEATECでは,数年来の課題を解決する現実的な提案が各社から出てきた。従来のようにパソコン向けのサービスをそのまま利用したり,パソコンとの連携を前提にしたりするのではなく,家電機器だけでネット連携のメリットを享受できるような提案が主流となった。

 今回のCEATECでは,ネットワークを使った民生機器向けサービスの内容に,質的な変化が起こりつつあることが鮮明になった。これまでは,パソコンで利用可能なサービスをあえて民生機器から利用するという提案が中心だった。それが,特定の機器しか収集できない情報を生かしたり,機器特有の機能を用いたりといった,パソコン向けとは一線を画すサービスの提案が相次いだ。特に,ユーザーの健康管理や行動支援などを行う,生活に密着したサービスが目立った。

 例えばNTTドコモが出展した「ウェルネス携帯電話」は,計測した生体情報を携帯電話網経由で収集し,管理・分析するサービスを想定した端末である(図2-1)。体脂肪率を測定する電極,口臭を測定するガス・センサ,歩数を測定する加速度センサなどを内蔵する。体脂肪率の測定結果やアドバイス,歩数計の数値から計算したカロリー消費値などを端末に表示できる。さらに,ユーザーが常に持ち歩くケータイによってさまざまな場面での健康関連データをサーバーに収集し,食生活管理や運動管理などのサービスにつなげることを想定する。会場での実演では,サーバーにアップロードしたデータを時系列のグラフなどで表示するiアプリを見せていた。

図2-1 ケータイを健康管理に使う  NTTドコモは各種の生体情報計測用センサを組み込んだタッチ・パネル型液晶搭載の「ウェルネス携帯電話」を出展  した。脈拍,体脂肪率,口臭,歩数などを測定できる(a)。測定結果を画面上で表示できるほか,計測したデータを公 衆網でサーバーに送信し,健康管理や食生活管理などのサービスと連携させることを想定する(b)。
図2-1 ケータイを健康管理に使う NTTドコモは各種の生体情報計測用センサを組み込んだタッチ・パネル型液晶搭載の「ウェルネス携帯電話」を出展 した。脈拍,体脂肪率,口臭,歩数などを測定できる(a)。測定結果を画面上で表示できるほか,計測したデータを公 衆網でサーバーに送信し,健康管理や食生活管理などのサービスと連携させることを想定する(b)。 (画像のクリックで拡大)

 一方で,既存の健康関連機器をネットワークに接続してサービスに生かすという提案を見せたのが松下電工である(図2-2)。体組成計で測定した体重や体脂肪,活動量計で測定した歩数や活動時間,運動器具「JOBA」の動作実績に基づく消費カロリーなどのデータを収集して家庭からサーバーに送信する。それらのデータを基にユーザーの健康状態を分析したり,その状態に適した運動方法を提示したりするサービスが実現できるとする。同社は,健康関連機器の近くに設置されることが多いテレビをこのサービスの窓口にする。テレビ向けポータル・サービス「アクトビラ」の仕様に対応したWWWブラウザーでの利用を想定す る(p.107の「『アクトビラ』のVOD対応テレビ登場,映像配信の主役の座をめぐり正念場」参照)。

図2-2 健康機器をサービスと連動  松下電工が出展した「ヘルスケア対応システム」。体組成計や活動量計,運動器具「JOBA」などから各種のデータを  収集してサーバーに送信する(a)。それらのデータを管理・分析して,適した運動方法をアドバイスする健康管理サ  ービスをテレビから利用できるようにする(b)。
図2-2 健康機器をサービスと連動 松下電工が出展した「ヘルスケア対応システム」。体組成計や活動量計,運動器具「JOBA」などから各種のデータを 収集してサーバーに送信する(a)。それらのデータを管理・分析して,適した運動方法をアドバイスする健康管理サ ービスをテレビから利用できるようにする(b)。 (画像のクリックで拡大)

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