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左の2機種の想定実売価格は2万5000円ほど
左の2機種の想定実売価格は2万5000円ほど
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藤岡淳一氏
藤岡淳一氏
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 家電製品の企画・販売を手がけるエグゼモードは,往年のカメラ・ブランド「YASHICA」を付与したデジタル・カメラとビデオ・カメラ,デジタル・フォト・フレーム(電子写真立て)を2008年10月から順次発売する。同社が日経エレクトロニクスに明らかにした。

 YASHICAは,もともと1949年に設立された八洲精機が用いていた商標である。八洲精機は1966年に,世界で初めて電磁式シャッター機「YASHICA エレクトロ35」を発売するといった実績を挙げながらも,経営不振から1983年に京セラに買収された。

 京セラはその後,海外でYASHICAブランドのカメラを販売したが,2005年にはデジタル・カメラ事業から撤退。続いてYASHICAブランドの銀塩カメラ事業からも撤退した。2006年以降は,香港JNC Datum Tech International(捷訊電器國際)社がYASHICAブランドの管理およびデジタル・カメラの企画・販売事業を担っている。

 今回エグゼモードは,このJNC社と提携。日本市場向け商品にYASHICAブランドを用いる権利を得るとともに,カメラ製造に用いる一部部材をJNC社製品と共通化することなどに合意した。エグゼモードはカメラのほか,DVDプレーヤーやオーディオ機器,掃除機などの企画・販売を手がける企業で,売上高は30億円ほどである(親会社であるKFE JAPANの決算資料)。

 エグゼモード 社長の藤岡淳一氏にYASHICAブランド機を発売する狙いを聞いた。

―― 試作品の外観を見ると,意外にYASHICAのロゴがはまりますね。

 たかがブランドと思う人もいるかもしれません。でも,されどブランドなのです。一部の流通業者に試作品を見てもらい始めていますが,「懐かしいねぇ」と好評です。私たちが予想した以上に,前向きに取り扱いを検討してくれています。うまくいけば大手カメラ系量販店も扱ってくれるかもしれない。これまで私たちの商品に注意を払ってくれなかった流通業者や消費者を,振り向かせることができそうです。

―― YASHICAをよく知る40歳代以上の消費者に買ってもらいたいのですか。

 そうです。これまでも私たちは,技術指導などを通じて,価格の安さに甘えないモノづくりをしてきたつもりです。この中で得た経験やバリュー・チェーンを生かして,ぽんと手軽に買えて予想以上にしっかり写る。そんな素朴で安心感のあるカメラを提供していきたい。

 私たちにとってYASHICAというブランドはとても重い。日本のカメラ産業の礎を築いた技術者・職人の努力があるから,懐かしさを感じる人々がいるわけです。この努力をけがしてはならない。だから,いつもとは違う企業に一部YASHICAブランド機の設計・製造を委託するなどして,機能・品質を高めました。

 私たちは設計や製造を社外に委託しています。今回はブランド使用権を他社から買ってきました。しかし,中途半端な商社になるつもりは全くありません。あくまでYASHICAの遺伝子を引き継ぐメーカーになる覚悟です(関連記事)。

―― 想定価格帯はどれくらいですか。

 デジタル・カメラ,ビデオ・カメラとも,最も高くて2万5000円前後です。デジタル・カメラは1200万画素の3倍ズーム機。ビデオ・カメラの方は720pのHDTV動画に対応する5倍ズーム機で,HDMI端子を備えています。日本で一般に流通する商品と比べると,ビデオ・カメラの方が格段に安いとみなされるかもしれません。

 これらのほかにデジタル・カメラを3機種,ビデオ・カメラを2機種,2008年中にも売り出します。実売価格は1万円を超えるくらいでしょう。この価格帯がYASHICAブランド機の主戦場になります。大手カメラ・メーカーが注力しきれていませんからね。デジタル・フォト・フレームは1万円台後半になります。これには800×600画素の8.4型液晶パネルを使います。アスペクト比は,写真表示に向いた4対3です。

―― YASHICAブランドを付けない自社ブランド機は今後,どうするのでしょうか。

 家電というよりも,おもちゃあるいは雑貨という性質を強めていきます。実際,雑貨屋さんやCDレンタル屋さんで,弊社商品の扱いが増えているのです。そうした商品の実売価格は3000円~6000円になるでしょう。2008年の年末商戦には,写真愛好家向けに安くて,ちょっと気の利いた商品も投入する予定です。

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