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 ドイツInfineon Technologies AGグループは,SiCの国際学会「7th European Conference on Silicon Carbide and Related Materials(ECSCRM)」で,SiCデバイス・チップの新しい接合技術を披露した(講演番号:TuLN-2)。パッケージのリード・フレームとチップの接合に一般的なはんだではなく,「diffusion solder」を用いる。従来のはんだ接合に比べて実装上の利点があり,かつ製品の信頼性の向上につながるという。発表した技術を適用した耐圧600VのSiC製ショットキー・バリア・ダイオードを「2008年10月から発売する予定」(発表者)という。

 実装上の利点として,例えば実装したチップが傾きにくくなる,はんだの漏れがほとんどない,などの点を挙げる。チップの傾きはワイヤ・ボンディングの妨げになるという。

 さらにdiffusion solder層は一般的なはんだ層よりも薄いため,ショットキー接合部とリード・フレームの熱抵抗が約40%小さくなるという。これにより接合温度が上昇にくくなり,ダイオードの信頼性向上につながるとする。最大値が48Aの半波電流を10ms間流したところ,一般的なはんだで接合した場合には接合温度は約280℃近くにまで達するのに対し,diffusion solderで接合した場合は160~170℃に抑えることができた。なお,diffusion solder層については,チップ下面に設けること以外,「詳細な実現手法については明らかにできない」(発表者)とした。